在宅を追い風に?「通勤客減」補う鉄道の秘策

駅ナカや周辺で展開「サテライトオフィス」

JR東日本が駅構内に設置しているシェアオフィス「ステーションブース」(撮影:尾形文繁)

5月25日に緊急事態宣言が全面解除されてからほぼ2週間が経過、首都圏ではオフィスに出勤する人が増え、通勤ラッシュへと回帰しつつある。電車内の「3密」をいかに回避して新型コロナウイルスの感染リスク拡大を抑制するか、鉄道各社が頭を悩ませている。

混雑率の改善は進むが…

昨年まで首都圏の大手鉄道会社にとっては、朝の通勤ラッシュの混雑緩和が長年の経営課題だった。小田急電鉄は約30年の歳月と約3000億円の巨費を投じた線路の複々線化が2018年に完成し、ようやく混雑緩和を果たした。

2008年度から2018年度の過去10年間を見ると、小田急線以外にも山手線、京浜東北線、常磐線、都営新宿線、西武池袋線なども混雑率を大きく減らした。

山手線と京浜東北線は2015年に開業した上野東京ラインに利用客が大きくシフトした。

同様に常磐線は2005年のつくばエクスプレス開業、西武池袋線は2008年の副都心線開業が混雑率減少に貢献した。都営新宿線は運行本数増加によって混雑率が減ったが、これは例外。混雑率が高い路線の多くはすでにぎりぎりまで運行本数を増やしており、さらなる増発余地は乏しい。

東急田園都市線は複々線化の余地はないものの、渋谷駅ホームの改良によって乗降をスムーズにして停車時間を減らし、運行本数を増やせないか検討している。駅ホームの改良といっても地下駅だけに巨額の事業費がかかるのは確実だ。

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