満員電車「まだ乗れる」は今後の社会では恥だ

日本の通勤電車は世界でも有数の「密」状態だ

新型コロナウイルスが流行するずっと以前の台北メトロの様子。まだまだ乗れるのにこの2人は乗車しようとしない(筆者撮影)

コロナウイルス拡大で外出できないストレスを感じている人も多いだろう。旅行も会食も、友人に会うこともできない。出口がはっきりしないというのもストレスに拍車をかけている。

いっぽう現在も出勤している人のなかには「電車がすいていてよかった」と考えている人もいる。しかし、電車がすいているのは、仕事を在宅に切り替えた人や、外出を自粛している人が大勢いるからであり、いわばそれらの人たちの遠慮のうえで成り立っている話である。

電車、バス、また公園、広場などは公共の場であるはずなのに、誰もが平等に利用できていないというのも問題に感じる。「密」を避ける意味では、渋谷や新宿が閑散としていても、郊外のホームセンターが混雑していたのでは本末転倒である。

しかし、密は避けなければならないし、おそらく、感染者が減って終息に向かっても、しばらくは密を避ける生活習慣は続けなければならないのであろう。どのような対策があるだろうか。

平等に数を制限して外出機会を作る工夫を

北京オリンピック時は大気汚染が問題化し、自家用車利用をナンバープレートの末尾が奇数か偶数かで制限したことがあった。

シンガポールでは都心部への自動車乗り入れを減らすため、時間帯によって1台に3人以上乗っていない車の乗り入れを禁止していた。タクシーにも適用され、1人で乗車すると、制限エリアでは有料の通行証が必要であった。現在は日本のETCに似たシステムが採用され、自動的に課金される。

鉄道では、JR四国に「バースデイきっぷ」という、誕生月にだけ利用できる四国全線乗り放題の割引切符があり、同行者も割引となる。

そこで、しばらくの間、都会のJRや大手私鉄は、誕生月による利用制限というのは考えられないだろうか。人が集中する時間帯だけでかまわない。今日が奇数月生まれの人が利用できるとしたら明日は偶数月生まれの人が利用できる。12カ月に対して1週間は7日なので、たとえ1月生まれの人のみ、1、2月生まれの人、1、2、3月生まれの人にしても、同じ人が月曜ばかりに利用できる日が回ってくるなどの不合理は起こらない。チェックはせず、良心に任せ、ところどころで身分証明書提示を行えばいいだろう。

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