経済再開へ動き始めた欧州「出口戦略」の現在地

総論賛成でも各国の対応には温度差

新型コロナ感染防止のためのルールを説明するドイツの店頭ポスター(写真:ロイター/Kai Pfaffenbach)

「好きな人に会いに行くのは必要不可欠な外出と考えている」。ベルギーのソフィー・ウィルメス首相は5月6日、同国のテレビ局RTBFのニュース番組に出演し、外出規制の緩和についてこう説明した。

新型コロナウイルス感染で大打撃を受けた欧州各国が、経済活動の再開へそろりと動き出した。デンマークを皮切りにドイツ、オーストリア、イタリア、スペイン、フランス、ベルギー、イギリスなど、各国へ緩和の動きが広がっている。ベルギーでは10日から、各家庭に4人まで訪問客を受け入れることが認められた。

感染者、死亡者は4月上旬にピークアウト

欧州連合(EU)の専門機関でスウェーデンに本部を置く欧州疾病予防管理センター(ECDC)の公表データを集計したところ、「欧州」に分類される国々の新型コロナウイルスの感染者数は5月6日時点で143万人余りと、世界全体の4割近くに達した。死亡者は約14万4000人を数え、全体の半数を上回る。

それでも各国が次々と規制緩和へ舵を切り始めた背景にあるのは、「感染拡大がピークを越えた」との判断だ。下のグラフを見ても、感染者数、死亡者数のいずれも4月上旬前後にピークアウトした感がある。

もっとも、2次感染拡大への警戒は強く、各国の政府や民間企業などが完全に手綱を緩めたわけではない。ベルギーのウィルメス首相は出演した番組で、お年寄りなどに対して安全な距離を維持するよう注意を促した。「腕の中で孫娘を甘えさせることがどれほどいいかはわかっている。しかし、そうした行為はまだ許されていない」。

公共交通機関を利用する際には、マスクを着けることが義務付けられている。店に入ったときにも、義務ではないものの、着用を強く推奨。当面は手探り状態が続くとみられる。

「水の都」と称される、オランダの首都アムステルダム。中心部の港町、ウースタードック界隈にあるベジタリアン料理のレストラン「メディアマティック エテン」の店舗前に、ガラスに覆われた5つの「温室」がお目見えした。

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