安達祐実が「ドラマ界で絶大な支持集める」理由 童顔で老成「安達祐実最強説」が浮上している

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また、「マザー・ゲーム」ではモラハラ夫に追い詰められ、スポーツスクールのコーチと恋に落ちるっつう、これまた山盛りの業を背負わされる母の役。わかりやすい劇的装置ではあるが、最終的には安達が毅然と前向きに歩いていく姿に救いがあった。罰して終わり、ではないところがよいし、安達の湿度と完成度の高い演技は、ママ層の支持も増やした気がする。

他が追随できない「特異な母」も

心病む母の役といえば、少し前までは斉藤由貴や霧島れいかがぶっちぎりで怖かったのだが、ここに安達が参入。しかもことごとく怪演。

「デザイナーベイビー」(NHK・2015)に至っては、主演女優を思い出せないほどの怪演だった。元アスリートで、生まれたばかりの子供を誘拐される母の役。赤子を奪われた悲劇、半狂乱からの不気味な冷徹さ、実に特異な役だったが、真に迫る演技だったと記憶している。

そうなるとドラマ界は黙っちゃいない。「疲弊して病んだ母」の役が次々と押し寄せる。生活保護の実情を描いた「健康で文化的な最低限度の生活」(フジ系・2018)では、DV夫と離婚したシングルマザー役。生活保護を拒み、頑張りすぎて限界を迎える。

さらに極限まで到達した母の役は「死役所」(テレ東・2019)でも。主人公の妻で、極度に食の細い幼い娘(実は異食症)に悩み、新興宗教にハマる役だった。いずれの母も、生真面目で子供思い。母親の矜持が悲劇を生むという設定に、小柄で凛とした安達は適役。目の焦点が現世界から微妙にズレていき、虚空を見つめる、そんな精神的な危うさを見事に表現。出番が少なくても確実に爪跡を残した。

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