「兄・経営者、弟・医学博士」新浪兄弟のDNA

一番手ではないからこそ新しいことをする

医学博士と経営者のどこが似ているのか?

新浪博士(弟) 埼玉医科大学教授

剛史:経営もじつはアートのようなところがあって、最終的なところでは個人の意思決定が求められる。そういう部分では、経営も医学も似ているところがあると思う。

目の前で起きていることをずっとロジックで考えていてはダメで、とっさに判断しなければいけないことが実際は多い。だから、ビジネススクールなどはフレームワークを勉強するにはいいけど、決断の部分では頼りにならなくて、そこはもう誰にも聞けないような世界になってくる。

でも、そういう世界にいてこそ人間は成長できるのだから、博士にしても、早い段階でそこに踏み込めたのはいいことだと思うよ。年を取ってからはじめて重要な意思決定をさせるようになる場合も多いので、そうなる前から「早くこういう仕事をやりたい」「そのためにはいまどうするべきか」って上昇志向をもっておくのが大切になってくる。

僕の場合もそうだけど、博士にしても、偉くなりたいというより、早く自分でいろいろやりたいと考えていたのだろうし、そういうところでは性格的に似ているのかもしれないな。

博士:似ていると感じるようになったのは最近だけどね。幼稚園の頃からずっと背中を見てきたけど、追いかけるというより反対のほうへと向かったりしていたしね。

大学から先はいる世界がまったく違ったわけだけど、7年前に教授職をもらってからは、意思決定をすべて自分でやらなければならなくなった。そこでまたアニキの存在を意識するようになった気がする。

僕の場合、アニキのような大きな会社とは違って、医師だけでいえば十数人くらいの規模だけど、ある部分ではその医師たちみんなの人生を抱えているところもあるわけで。もちろん、患者さんの命も全部預かっているし、そのことでの重圧はかなり大きい。これまでは、フィールドが違うから関係ないと思っていたけど、いまの僕には零細企業のオヤジのような面も出てきたわけで、アニキを見ていて勉強になるなってことはあるよね。

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