「兄・経営者、弟・医学博士」新浪兄弟のDNA

一番手ではないからこそ新しいことをする

先日ローソン会長への就任が報じられたローソン代表取締役CEOを務める兄の新浪剛史。実は彼の弟(新浪博士)も、埼玉医科大学で心臓外科医として活躍している。新浪博士も心臓外科医の世界では名医として知られ、現在は年間500例以上の心臓手術を行う埼玉医科大学国際医療センターの診療科長として活躍する日々を送っており、今回『数こそ質なり』(KADOKAWA/角川書店)という本を出版した。
勤勉という遺伝子を受け継いだ兄弟2人は、まったく別の世界でそれぞれに成功している。どうしてそれが可能になったのか? 2人の成功の秘訣を見てみることにしよう。

テストで95点だと怒られた

新浪博士(以下、博士):アニキはともかく、僕が成功しているとは思ってないんだけどね。

新浪剛史(以下、剛史):こっちももちろん、そういう考えはもっていないよ。成功したと思った途端に頂点にいると錯覚しちゃうし、上には上がいるのはどこまでも変わらない。お互いに年齢的にもまだ50代だし、常に目線を変えていかないとならないというのは絶対にある。

とくに、うちは裕福な家ではなかったし、かつての日本という国と同じようなもので「資源も何もないから自分たちが頑張るしかない」というのが強かった。そういう中で育ってきているからか、常に「盛者必衰の理」を意識している。落ちるのは嫌だし、いつでも上を目指している感覚はある。

博士:テストで95点を取って帰ってきても、「どうしてあと5点取れなかったんだ」と、おふくろに怒られるような家だったからね。そこで満足するんじゃなく、まだまだ上があるって教育を小さい頃から受けてきた影響はあるのかなとも思う。

年を取ると、だんだんコンサバ(保守的)になってきがちだけど、だからこそ、アニキが言うように上には上がいるってことを意識しておいたほうがいいのは確かだよね。アメリカの学会なんかに行くと、それを痛感させられる。足が遠のきかけていた時期はあったけど、それではいけないと自分を奮い起こして、また学会に出て行くようにもなっている。

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