中国アパレル業界に新型コロナの深い爪痕

店舗閉鎖で1~3月の業績は深刻な落ち込み

新型コロナが中国アパレル業界に与えた打撃は大きい(写真は美特斯邦威のウェブサイトより)

中国の上場アパレル大手の業績見通しが出そろった。2020年1~3月期は新型コロナウイルス流行で多くの店舗が一時閉鎖され、アパレル製品の販売が大きく落ち込んだ。その影響で、深圳証券取引所に上場する美特斯邦威は純損益が赤字に転落、同じく深圳上場の森馬服飾は純利益が前年同期比9割減少した。

美特斯邦威はカジュアル衣料の「Meters/bonwe」など複数のブランドを展開し、主に直営店を通じて商品を販売している。中国で新型コロナの流行が急拡大した時期には多数の直営店が閉鎖を余儀なくされ、営業再開後も当局の外出制限などにより客足がなかなか戻らなかった。

このため同社はオンライン販売に力を入れ、2~3月のオンライン受注額は3割以上増加した。しかし実店舗の損失を埋め合わせることはできず、1~3月期の純損益は1億5000万~2億5000万元(約22億8000万~38億円)の赤字を見込んでいる。

オンライン販売に不向きな高級婦人服に打撃

カジュアル衣料の「Semir」や子供服の「Balabala」が主力の森馬服飾は、フランチャイズ店での販売が9割を超える。それでも新型コロナの爪痕は深い。同社によれば1~3月期の売上高は前年同期比3割以上減少。予想純利益は1500~2200万元(約2億2800万~3億3400万円)と、前年同期より9割以上も落ち込む見通しだ。

「女性向けのブランドは新型コロナの影響が相対的に大きく、なかでもオンライン販売が難しい高級婦人服が厳しい。男性向けではベーシックなカジュアル系ブランドの影響は相対的に小さく、スーツなどフォーマルなブランドと明暗が分かれている。子供服やスポーツ衣料も相対的に影響が小さい」。アパレル業界に詳しいアナリストはそう分析する。

本記事は「財新」の提供記事です

東呉証券の調査レポートによれば、アパレル業界では3月に店舗の8割が営業を再開したものの、客足の戻りは鈍く、販売が2019年の水準に回復するのは5月以降になりそうだ。このため業界全体の売上高は1~3月に前年同期比30%減少、4~6月期も同15%減少する可能性があるという。

(財新記者:孫良滋)
※原文は4月16日配信

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