コロナで露呈「肩書きが泣くバカ」5つの典型例 大臣、議員、所長、教授…権力を得た者の緩み

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また、安倍首相のケースは、ライブなどのエンターテインメントを自粛させながら、アーティストのコラボに乗ったことが反感を買ってしまいました。政治に限らずビジネスの世界でも権力を持つ人が「力で押さえつけながら、一方で都合のいいときだけ利用する」という言動を取ると求心力を失ってしまう傾向があります。

手痛い失敗を犯さないための最善策

ここまで大きな肩書きを持つ人が陥りがちな5タイプを挙げてきましたが、どんな人にも「バカ」になってしまうリスクはあるだけに、一概に責めるわけにはいきません。特に地位、権力、お金を得たときは、大小の差はあれど、これらのような失敗を犯してしまう人のほうが多いとも言えます。

ただ、失敗してしまう人と、踏みとどまれる人との差があるのも事実。その差を分けるのは、常識的な目線を持つ人からアドバイスをもらえるかどうか。自分の言動や価値観などにおかしいところはないか、以前から変わっていないか、定期的にチェックしてもらうことで、大半の失敗は防ぐことができるはずです。あくまで重要なのは「常識的な目線を持っているか」であって、スキルの高低は関係ありません。

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ここまで読んでも、「自分は常識的な目線がある」と自負している人もいるでしょう。しかし、地位が上がり、権力やお金を得ることで、その目線もおのずと上がり、上から目線になりがちなので要注意。ここに挙げた人々も「自分は常識的な目線がある」と思っているからこそ手痛い失敗をするまで、その間違いに気づけなかったのです。

最後に、ここでは大きな肩書きのある人々の犯した失敗を挙げてきましたが、「同じような肩書きを持つ人々の中には、素晴らしい仕事をしている人もいる」という事実を忘れてはいけません。失敗した人にただ批判の声をあげるだけでなく、その大きな肩書きにふさわしい仕事をした人を称えることも、私たちに求められる役割ではないでしょうか。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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