接触機会8割削減策がズレていると考えるワケ

なぜ通勤客の削減を重視しすぎてしまうのか

緊急事態宣言はついに全国に拡大へ。しかし筆者は「接触8割削減をすれば問題が解決する」とは見ていない(写真:アフロ)

いきなりこう言うと失礼かもしれないが、疫学の学者の先生方は、社会や人間というものが分かっていないらしい。

「8割の接触を削減する」ために、遠距離通勤の人をテレワークにして、短距離の人を通勤にさせれば効果が上がるということを提唱しているという。そりゃそうだわな。通勤距離と比例してではなく、等比級数的に減るというところがミソなのだろうが、それは瑣末な問題だ。

「最重要なこと」はいったい何か?

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一番重要なのは、通勤している人々なのだろうか。いったいイシュー(論点や課題)は何か。このイシュー設定が最重要だ。しかし、彼らは「8割削減」という中間的な数値ターゲットを最終ゴールとして、「この8割削減」を達成すればなんでもいいという発想になっているのではないか。そうだとしたら、最悪だ。

イシューは何か。第1に、感染者を減らすことである。感染者を減らすにはどうするか。感染している人が動き回らないようにすること、隔離すること、封じ込めることである。第2に、封じ込められなかった感染者から非感染者を守ることであり、とりわけ重篤化するリスクのある人を守ることである。

私個人としては第2の点のほうが重要で、優先させるべきだと考える。だが、現在の日本の人々の目標は第1の方なので、ここではそちらを第1のイシューとして議論しよう(政府がどちらを真の目標と設定しているかは不明の部分がある。官邸は第1で、厚生労働省は第2だというのが私の予想だが)。

改めて、感染者を減らすにはどうしたらよいか。これは、どうも日本では疫学者の提唱するモデルに基づいて計算している可能性がある。ここではそのモデルの批判をするのではなく、ありうる問題点に関する指摘をしたい。

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