週刊東洋経済 最新号を読む(5/23号)
東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #特設ページ 新型コロナウイルス

「バラエティ番組崩壊」コロナが招く大きな危機 人気タレントの感染に頭抱えるTV関係者たち

6分で読める
2/3 PAGES

かといって、東京都内や都心部であればロケができるというものでもない。どこに行っても感染拡大のリスクがあるというのは変わらない。そもそもタレントが無防備に外に出かける映像を流すこと自体が、このご時世にはふさわしくない。つまり、ロケに関しては完全に八方塞がりの状態なのだ。

さらに、テレビ業界人を悩ませているもっと深刻な問題がある。それは、テレビタレントの中に感染者が出てきていることだ。亡くなった志村けんをはじめとして、森三中の黒沢かずこ、たんぽぽの白鳥久美子、『報道ステーション』(テレビ朝日系)でメインキャスターを務めるテレビ朝日の富川悠太アナウンサーなどが感染を公表した。

出演者の中にこれだけ感染者がいたということは、テレビ局内でも新型コロナウイルスが蔓延している可能性があることを意味する。現時点で症状が出ていなくても、すでに感染している人がある程度はいると考えるのが妥当だ。この状況に応じて、制作現場ではテレワークによる会議などが導入されている。

TBSは4月2日にすべてのドラマやバラエティ番組について、4日から19日までロケやスタジオ収録を見合わせることを発表した。その後、見合わせ期間を5月6日まで延長すると発表した。また、同日にテレビ東京も3日から原則として報道部門以外の番組収録を中止し、出社する社員を2割程度に絞ると発表した。

そんな危機的な状況の中で、テレビの制作者はどんなふうに番組を作っていくのだろうか。一視聴者に過ぎない私が具体的な企画を提案することはできないが、いま放送されている番組を見ていて、ふと気付いたことはあった。それは、このコロナショックが番組作りのセオリーを根本的に見直すきっかけになるかもしれない、ということだ。

そもそも10〜20人も出演者は要らない?

これまでのバラエティ番組では、いわゆる「ひな壇番組」のように、スタジオに多数の出演者が集められることが多かった。画面上に多くの人が映っていると、にぎやかな感じがする。また、幅広い世代のタレントが出ていた方が、幅広い世代の視聴者に見てもらいやすいという事情もある。

そのため、これまでのバラエティ番組では、例えば1時間番組で10〜20人もの出演者がいるというようなことが普通にあった。その中にはただ映っているだけで一言も話さないような人も大勢いた。

ところが、感染防止のためににいざ人数を減らした番組を見てみると「そもそもあんなに大人数が必要だったのだろうか?」という疑問がわいてくる。確かに画(え)としては少々寂しい感じもするのだが、番組自体のクオリティはそれほど変わらない。

次ページが続きます:
【出演者が多い日本、出演者少ないアメリカとの違い】

3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象