イタリア企業「封鎖からの再開見えず」募る憂鬱

政府に圧力、厳しい措置はいつまで続くのか

多くの企業が工場再開に向けた計画を政府に求めているものの、従業員をリスクにさらすつもりはない。

従業員100人の自動車用エアフィルターメーカーの創業者ガエタノ・ベルガミさんは、多くの受注を抱えつつも従業員が感染するリスクを恐れ、「操業を再開するわけにはいかない」と話す。「再開するのは、管轄当局が可能と判断してからだ」

一方、中道派与党の「イタリア・ビーバ」を率いるマッテオ・レンツィ元首相は、ローマカトリック教会の新聞「ラベニーレ」に対し、「何もかもが片付くまで待ってはいられない。企業閉鎖を続ければ国民は飢えてしまう」と語った。

財界団体のコンフィンドゥストリアは、今年のイタリア経済の成長率をマイナス6%と予想。累積公的債務は国内総生産(GDP)比150%に急増するとみている。何千人もの国民が国の所得支援に申請する中で、詳細な回復の道筋をまとめるようコンテ首相への圧力が高まっている。

抗体検査に希望の光

イタリア北部では、当局が抗体検査に着手している。これで免疫を持つ人を判別できるようになるかもしれない。免疫を持つことが確認された人に対し、当局が職場復帰の「許可証」を発行できるようにすることが狙いだ。

イタリア高等医療理事会のフランコ・ロカテッリ会長は、すでに新型コロナに感染し、免疫を獲得した可能性の高い人を見つける信頼性の高い抗体検査があれば、イタリアにおける感染状況が、より正確に把握できるようになるだろうと話す。

だが、医療当局が全国的な抗体検査の計画について勧告を示せるようになるには、さらに1カ月は必要になるだろうと、ロカテッリ氏は言う。

産業界には、事業活動を段階的に再開できるよう、従業員の抗体検査費用を積極的に負担しようとする動きも出ている。

絶縁パネルメーカーのチェレニットを経営するスベリアードさんは、「新型コロナウイルスに感染することよりも、市場から締め出されてしまうことのほうが現実的なリスクだ」と語り、社員の抗体検査費用を支払う考えを示した。

(Giselda Vagnoni、翻訳:エァクレーレン)

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