激変、東大生の就活!新御三家はこの3社! 商社、金融を押しのける 人気のメガベンチャー
学生ノリのサイバー 新人社員を大胆抜擢
新御三家の中で、別の魅力を放つのがサイバーエージェントだ。学生たち曰く、「リア充(ネット空間ではなく現実の生活が充実していることを意味するネットスラング)の会社」。昨年9月、社員がAKB48のヒット曲を踊る動画がネットに上がり、楽しげな様子が「キラキラ社員」と話題を呼んだ(下写真)。その学生サークル的なノリは同社を象徴している。
「一致団結して働くチームワークを重視している。当社のカルチャーに適合しているかは、入社後の人事評価でも査定対象になる」と、同社広報・IR室の上村嗣美氏は語る。
そのため、選考も人物重視。総合職の場合、書類選考や筆記のSPI試験はなく、グループワークや5~6回にわたる面接で採用を決める。「ポジティブで一緒に働きたいと思える人を採る」(上村氏)。
藤田晋社長は日頃から「新しい日本的経営」を標榜。飲みニケーションの代金として1人当たり月5000円を支給するなど、和を重んじる企業風土の形成に力を注いでいる。4月に入社する早稲田大学4年生の竹尾正馬さん(23)は、「独特の雰囲気が揶揄されることもあるが、規模が大きくなってもベンチャーっぽさを維持している。それを作った藤田さんはやはりすごい」と語る。
若手の抜擢にも積極的だ。新卒入社したプロパー社員で子会社取締役に就いているのは現在、実に42人。新卒1年目で子会社ナナ・ゴーゴーの社長となった森正樹氏や、入社前の内定段階で11年に子会社シロクの社長となった飯塚勇太氏のような例も珍しくない。
8人いる本体の役員も、うち3人がプロパー社員。山内隆裕取締役は06年に新卒で入社し、サイバーZなどの子会社を設立後、29歳の若さで取締役に指名された。
そのほか、役員や社内のエース級社員がチームを組み、合宿形式で新規事業の立案を行う「あした会議」などの制度もあり、若手社員のモチベーションを引き上げている。
社員数2000人規模のメガベンチャーでは、自分の働きで会社が成長するのを実感したり、社長からじきじきに薫陶を受けたりといったことは期待しにくい。一方で、大規模な事業にかかわることができ、潤沢なキャッシュを利用してやれることの幅は広い。大企業とベンチャーのいいとこ取りをできることが、学生たちを引き付けている。
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