世界の金融市場の危機は本当に去ったのか? 米ドル下落、週間では09年以来の大幅な下げ
[ニューヨーク 27日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落した。政府・中銀による新型コロナウイルス対策が世界的な市場混乱の抑制につながっている。ドルの週間の下落率は10年超ぶりの大きさとなった。
ドルは3月に入り急騰。株式や債券が急落する中で世界の基軸通貨であるドルの需要が高まった。ただ大規模な財政政策や主要中銀によるドル供給拡充などを受け、ドル高は抑制されている。
米議会下院はこの日、2兆2000億ドル規模の新型コロナウイルス関連経済対策法案を賛成多数で可決した。
ドル指数<=USD>は0.87%安の98.41。週間では3.90%下落し、2009年3月以来の大きさだった。前週には週間で金融危機以来の大幅な値上がりを記録していた。
コメルツバンクの為替・商品調査部門責任者、ウーリッヒ・ルクトマン氏は「金融市場の緊張が緩和している。中銀の措置が現時点では奏功しており、ドル不足は解消されている」と述べた。
ドルは対円<JPY=>で1.56%安の107.87円。来週の年度末を控え日本の投資家や企業によるリパトリエーション(資金の本国還流)が進んでいる。
ユーロ<EUR=>は対ドルで0.83%高の1.1119ドル。
ポンド<GBP=>は2.07%高の1.2454ドル。豪ドル<AUD=>は1.78%高の0.6171米ドルだった。
ドル/円 NY終値 107.89/107.92
始値 108.61
高値 108.89
安値 107.77
ユーロ/ドル NY終値 1.1140/1.1144
始値 1.1014
高値 1.1146
安値 1.0954
(表はリフィニティブデータに基づいています)
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