本家より先に黒字化、中国版ツイッター上場へ ウェイボーは上場後も中国に力点を置き続ける

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(写真:Imaginechina/アフロ)

中国版ツイッターで最大の微博(ウェイボー)が米国で上場する。3月14日公開の申請書類で、最大5億ドルの資金調達をすることが明らかになった。

2009年から同社が開始したサービスは、「マイクロブログ」といわれるジャンルの短文投稿サイト。英語版もあるが、ほとんどが中国語の投稿だ。中国では政府のネット規制が厳しく、米国発のツイッターやフェイスブックはほとんど使えない。そんな背景から、中国独自のウェイボーの人気に火がついた。

2011年末に約7300万人だった月間利用者は、2013年末で約1.3億人に拡大。2013年11月に上場したツイッターの半分の規模に成長している。収益面では2012年前半から売り上げ計上が始まり、2013年12月期の売上高は約1.9億ドル。このうち広告が8割を占める。最終損益は約3800万ドルの赤字。だが、四半期別では右肩上がりとなっており2013年10~12月期に2156万ドルの黒字を計上している。年間売上高約6.6億ドルのツイッターは直近四半期も赤字、収支の黒字化では一歩先んじた。

ウェイボーは、中国国内におけるユーザーの拡大を主眼に置く。ただし同国には日本のLINEのようなメッセージングアプリ「WeChat」やフェイスブックを模した「人人網(レンレンワン)」などのライバルも。世界を見渡せば、強敵はさらに多い。上場資金を手にするウェイボーが描くライバル打破のシナリオが問われる。

週刊東洋経済2014年3月29日号<24日発売>ニュース最前線より転載)

長谷川 愛 東洋経済 記者
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