日立、巨額増資の誤算、株価下落で2割も目減り


財務体質は脆弱なまま

日立の格付けをA3(見通しは従来よりネガティブ)とするムーディーズ・ジャパンの廣瀬和貞VPシニア・アナリストは「株価下落で資本増強額が計画を下回る可能性はあるが、マーケット要因が大きい。日立は社会イノベーションという成長戦略を示しており、グループ再編も進めている」と評価する。

とはいえ「株主資本比率20%台に早く戻したい」(三好崇司副社長)という目標には程遠い。

さらに円高と株安の進行も頭痛のタネだ。日立ほどの大企業だと、株主資本を構成する為替換算調整勘定と年金債務調整の変動による影響も巨額。前期は3000億円近い株主資本の減少要因になった。今後の動向次第では、増資の効果を減殺しかねない。

増資というカードを切った以上、この先は本業で利益を積み上げるしかない。問われているのは収益力である。

■業績予想、会社概要はこちら

(山田雄大 撮影:今井康一 =週刊東洋経済)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 中学受験のリアル
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
小野薬品vs.本庶京大教授<br>大型新薬めぐり深まる溝

本庶佑教授と小野薬品工業がタッグを組んで生み出したがん免疫治療薬「オプジーボ」。ところが、本庶氏が特許の正当な対価として150億円の支払いを求め、小野薬品工業を提訴する方針を固めた。両者の関係はなぜこじれてしまったのか。

  • 新刊
  • ランキング