日立、巨額増資の誤算、株価下落で2割も目減り

日立、巨額増資の誤算、株価下落で2割も目減り

27年ぶりの公募増資に踏み切る日立製作所。だが株価下落で大きな誤算が生じている。

11月16日、日立は公募増資と第三者割当増資、転換社債の発行を発表した。この時点では調達額4156億円(増資3182億円、転換社債974億円)を見込んでいた。

しかし実際の手取り額は大きく下回りそうだ。発行価格は12月7日から10日の間に決定するが、現状の株価では3500億円前後(増資分で2500億円前後)となる可能性が高い。実に700億円近くの目減りとなる。

“財務の日立”も過去の話。2009年3月期末の株主資本比率は11・2%。10年3月期にも2300億円の最終赤字を見込む中、以前から増資の可能性を否定しておらず、想定内のはずだった。

しかし発表直後、34%の希薄化が嫌気されて株価は1割近く下落。その後も円高やドバイショックなどが重なり、11月27日には終値で年初来安値を更新した。12月に入っても、増資発表直前の8割弱の水準にとどまっている。

11月以降の増資発表では、1339億円の調達を計画したNECが163億円(12%)未達。三井化学は209億円(32%)下回るなど、株価下落で資金調達額が想定を下回っている。

一方で、6月に3000億円超の増資を実施した東芝の調達額は計画を1%上回った。今も比較的堅調な株価を保っており、増資のタイミングで明暗が分かれた格好だ。

日立は調達資金2600億円を社会インフラ関連の複数事業強化に投じる。残額は10月に実施した、日立情報システムズなど子会社5社のTOBのための短期借入金の返済に充当する予定だった。

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