「新型コロナ暴落時」にやるべき「3つのこと」 「暴落時にやってはいけないこと」も3つある

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2つ目は日経平均などの指標を見ずに、個別企業を見ること。前述したように冷静に考えるという意味では、日経平均よりも個別企業を見るほうが大事です。投資信託ではなく、個別の株式投資をしている人にとって、こういうときは本当に大きなチャンスだからです。

過去、「○○ショック」と言われるようなときでも成長を続けていた会社や利益を出していた企業はあります。

ところが、そういうときはそんな企業も一緒くたに株価が下落しますから、よい会社を安く買うことのできるチャンスなのです。こういうときこそ、少し時間をかけてでも『会社四季報』を見て個別企業を調べることが大事です。本当は暴落する前からでも調べておいて暴落したら買うというのがよいのですが、暴落がきてから調べても決して遅くはありません。

3つ目は現金比率を高めておくことです。これも実は暴落前から心がけておくべきことですが、今回のような下げ方の場合、回復軌道に乗るまでには少し時間がかかると思います。したがって、下がったからといって焦って慌てて買うのではなく、さらに下がったときに備えて余裕を持っておくことが大切です。手元に置く現金は少し多めぐらいでよいと思います。

「暴落時の恐怖感」に耐えなければいけない

では次に「やってはいけないこと」について考えてみましょう。どちらかといえば、こちらのほうがずっと重要だと思います。個別株投資をしている人だけでなく、投資信託の積立投資をやっている人にも注意してほしいことです。こちらも大きく3つのことが挙げられます。

1つ目は慌てて売ってはいけないということです。暴落時にいちばんやってはいけないのが、恐ろしくなって売ってしまうことです。こういうときに売ってしまうと、再び買うのが難しくなります。結果として、損をしたままの状態で市場から離れてしまうことになってしまいます。

例えば、確定拠出年金の加入者でも、昨年の時点で損失を抱えている人が2.3%いるとされています(※2019年2月企業年金連合会調べ)。これを単純に加入者数で推計すると19万人にもなります。

でも2012年以降、日経平均株価で見ると一時は約3倍になったにもかかわらずなぜ損失になっているのか。それはリーマンショック時に怖くなって売ってしまい、その後定期預金へ移したままにしてしまっているからです。市場は永遠に上がり続けることもない代わりに、永遠に下がり続けることもありませんから、いずれは戻ります。重要なことは「持ち続ける」ということです。

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