政策不在のデフレ宣言、高まり続ける閉塞感

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政策不在のデフレ宣言、高まり続ける閉塞感

3年ぶりの政府「デフレ宣言」。11月20日の月例経済報告で、菅直人経済財政担当相が正式表明した。景気の基調判断を変えない中でのデフレ言及だけに、物価下落が企業収益悪化や雇用・賃金カットを招き、消費減退で一段の物価下落につながる「デフレスパイラル」の危機感を示したといえる。

一方、日本銀行は10月の展望リポートで、2011年度にかけて持続的な物価下落という意味でデフレは認めるものの、「物価下落が起点となって景気を下押しする可能性は小さい」としていた。政府、日銀に微妙な温度差が生じるのはある意味必然。デフレ宣言当日、菅担当相は「金融面からのフォローを期待したい」と追加的な金融緩和への期待をにじませたが、白川方明(まさあき)総裁は「(現在のような)需要の不足が根本原因のときに、流動性の供給で物価は上昇しない」と、一段の資金供給には否定的だった。

なぜ今、宣言したか

日銀は政策金利0.1%という超低金利政策を継続するが、昨年秋の金融危機直後に発動したCP・社債買い入れは今年末、企業金融支援特別オペも今年度末(10年3月末)で終結させる方針だ。しかし、政府はそれを「出口戦略」の始まりととらえ、「協調」と称して、日銀へ政策スタンスの修正を求めている。

そもそも宣言のタイミングとしては異常だ。前回、デフレに言及した01年3月は、景気が後退局面に入った直後。今回は政府、日銀ともに景気判断を「持ち直し」と位置づけている時期で、7~9月期の実質GDP成長率は年率4・8%と2四半期連続の拡大を見せたばかり。それだけに、エコノミストからは「デフレスパイラル懸念をあおることで、景気対策の財源としての国債大増発を正当化しようとする動きではないか」という憶測さえ出ている。

だが、今や日本は恒常的なデフレ体質になったことを直視すべきかもしれない。

足元のデフレは、リーマンショック後の世界不況が日本景気を支えた輸出の急減を引き起こし、経済全体の需給ギャップが約40兆円(内閣府推計でGDP比7・8%)まで拡大したことが背景にある。また円高が内外価格差を生み、物価の下落圧力を高めた。

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