ゾゾシューズがゾゾスーツの轍を踏んでない訳 サイズ計測だけではない「相性度」による推奨

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推奨サイズの選び方を模式化したもの。ただし足の特徴に合わない場合は、そもそも相性度が低く表示される(筆者撮影)

ZOZOはファッションECサービス「ZOZOTOWN」に、靴専用に機能やデザインを洗練させた「ZOZOSHOES」を3月4日、立ち上げた。

このサイトのポイントは2つある。

1つは、洋服に特化して商品の選べるユーザーインターフェースをZOZOTOWNアプリやサイト内に実装していき、多様な切り口で「欲しい靴」を選べるようにすること。これはZOZOTOWNが洋服選びをするうえで持っていた優位性を、靴にも展開することが狙いだ。

これまでもZOZOTOWNで靴の販売は行っていたが、洋服売り場に靴を並べているようなもので、靴を探しに来る顧客に向いた陳列にはなっていなかった。これを順次、靴に特化したものにしていくことが「ZOZOSHOES」とブランド名を新たに掲げた理由である。

足の計測ツール「ZOZOMAT」を無償配付する

しかし今回、最も注目されるのは、足の計測ツール「ZOZOMAT」を無償配付することで靴の“フィッティング”アドバイスを的確に行うことにある。多様な足形がある中、人それぞれに“合う靴”“合わない靴”があり、単純なサイズ(足の大きさと幅の目安)だけでは安心して靴は選べない。

靴の通信販売で最も高い“フィッティング”というハードルを超えることで、未開拓の領域で売り上げを伸ばすことが狙いだ。

しかし、多くの人の記憶にあるのは2018年に立ち上げ、昨年、配付と対応サービスを休止した「ZOZOSUIT」の苦い記憶だろう。

計測精度、計測結果から推奨するサイズを自動選択するコンセプトは注目されたが、結果としてプロジェクトは失敗に終わり、同時に立ち上げたプライベートブランドも頓挫した。

しかし、そのZOZOSUITも担当していたZOZO取締役兼COOの伊藤正裕氏は「今回は自信を持って、あらゆるユーザーが高精度に計測し、適切な靴を選べる仕組みを構築できた」と胸を張る。

その自信はどこにあるのだろうか? 技術的な背景を含め、話を伺った。

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