OPEC総会は「新型肺炎」にどう対処するのか

世界景気低迷に新型肺炎ショックが重なる

2019年12月にウイーンで開かれた「OPECプラス」会合で話し合う、左からベネズエラ、サウジアラビア、ロシアの各大臣(写真:ロイター/アフロ)

世界経済の現状を映し出す鏡でもある原油価格が、今年に入って低迷し続けている。

2020年初にはアメリカとイランの間の緊張が高まり、一時的に原油価格が急騰する場面もあった。しかし、その後潮目が変わり、年初に1バレル当たり63ドルだったWTI原油先物価格は2月末には44ドルまで下落した。

中国の国内需要の2割が減少?

原油価格低迷の要因は、中国・武漢発の新型肺炎だ。中国国内の都市が封鎖され、人とモノの移動が停滞。工場の操業も止まり、経済活動に大きな影響を及ぼしている。世界第2位の石油消費国である中国の原油需要は減少しており、中国国内の需要の2割に相当する日量約300万バレルが減少したという報道もある。

日本総合研究所の藤山光雄・主任研究員は「世界の原油需要の伸びのうち、3~4割が中国であることを考えれば、インパクトは大きい」と説明する。世界経済の減速懸念が浮上していたところに、新型肺炎による下押し圧力が加わった格好だ。

【2020年3月6日11時27分追記】初出時の記事で藤山光雄氏の肩書きが誤っておりました。お詫びの上、表記のように修正いたします。

実際、過去1年ほどを振り返ると、世界景気の減速懸念がいかに強いものかがわかる。地政学リスクの高まりで油価が一時的に上昇しても、その後50~60ドル弱で落ち着く展開となっている。

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