VWの新型SUV「T-Cross」乗ってわかった実力 コンパクトなボディにバランスの良い走り

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そういえば、日本におけるフォルクスワーゲンのベーシックモデル「up!」は全長が3610ミリしかないのに、後席にも大人が2人座っていられるのを思い出した。

「デザインパッケージ」の「ブラック」の専用シート(写真:LEON編集部)

フォルクスワーゲンのエンジニアは、さすがに長い間、前輪駆動モデルを作っているだけある。パッケージの使い方がわかっている、といっていいのではないだろうか。

室内には前席に2つ、後席にも2つのUSB(Aコネクタ)用のポートが備わる。インフォテイメントシステムは「ミラーリンク」「アップルーカープレイ」「アンドロイドオート」に対応している。

また、スマートフォンをテザリングして車両と接続すれば、フォルクスワーゲンが提供するオンラインサービスVolkswagen Car-Netより、リアルタイムでの駐車場の空き情報や近隣のガソリンスタンドの価格を距離別に知ることができるのだ。

後席は意外にスペースが広い(写真:LEON編集部)

999ccの3気筒エンジンは、85kW(116ps)の最高出力と200Nmの最大トルクを発生する。運転した印象では、2000rpmから3000rpmにかけてでややトルクが不足する感じだ。

そこで、パドルシフトを使ってマニュアルで7段ツインクラッチ変速機のギアを選び、3000rpmから上の回転域で走るようにすると、かなり活発だ。

もう1つのよさは、ハンドリング。やや重いフィールのステアリングホイールは操舵感がしっかりしていて、カーブなどで切り込んだときの車体の動きは速い。

385リッターの荷室はリアシートのスライド機能を使えば455リッターまで容量が拡大(写真:LEON編集部)

車体のロールも少なく、このキュートな車体に期待する以上にキビキビしている。特に山道の下りはブレーキもよく効き、速いペースで走れる。下りが得意なクルマは作りがいい、という”常識”を思い起こさせてくれた。

日本では、「TSI 1st」(299万9000円)と、「TSI 1st Plus」(335万9000円)が発売される。車体もエンジンも同一。ただし装備が異なる。例えばタイヤサイズ。前者が205/60R16であるのに対して、後者は215/45R18が装着される。

カラーも豊富だから自分好みの1台を選べる

TSI 1st Plusには、パドルシフト、インテリアアンビエントライト、シルバールーフレール、スポーツコンフォートシートなどが専用で用意される。

T-Crossは、ひとことでいって、楽しい。特に、車体色に合わせてロードホイールとダッシュボードとさらにシートまでがカラーキー(色合わせ)される仕様の設定が、ほかにない存在感を出している。

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