志願者数が増える医学部の知られざるカラクリ 1回6万円の受験料で大学も受験生も損なし
2019年の国公立大医学部前期の志願者と合格倍率ランキングの表を見てみよう。防衛医科大学校が志願者数6113人で総合格者は283人、倍率は21.6と断トツである。この結果に関して、医系専門予備校メディカルラボ本部教務統括の可児良友さんはこう説明する。
「卒業後9年間は自衛隊での勤務が必要となりますが、防衛医科大学校の6年間の学費はゼロで、もちろん入学金もありません。また毎月約11万円の学生手当と年2回の期末手当も支給され、手厚いのが人気の理由です」
自治医科大学では卒業後、出身都道府県知事が指定する医療機関に医師として勤務し、その勤務期間が修学資金の貸与を受けた期間の1.5倍に相当する期間(その勤務期間のうち2分の1は、知事が指定する地方の指定公立病院などに勤務する)に達した場合は、返還が免除されるために学費はゼロで医師になることができるという。このように学費をあまりかけずに医師になれる医学部は、志願者も多くなる。
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