MINI「300馬力超モデル」の胸をすくほどの爆速 ジョンクーパーワークスはスポーツカー並みだ

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このクルマはひとことでいって、楽しい。だが、それだけだと言葉が足りなさすぎる。スポーツカーのような楽しさがあるクルマなのだ。ロケットのような加速力で、かつ、足まわりもきっちり締め上げている。まさにMINIが当初から目指していたゴーカートフィーリングを身につけている。

円を使ったダッシュボードのモチーフはいまも継続(写真:LEON編集部)

いまのMINIが、新しいブランドとしてBMWのテクノロジーをもって開発されスタートしたのは、2002年にさかのぼる。当時は、車体のロールを抑え、くいくいとコーナーを曲がるキャラクターが、キュートなルックスとアンバランスで、嬉しい驚きを覚えたもの。

スタンダードのMINIは、最近になって、サスペンションの設定が見直され、車体がロールを許すようになった。それはそれでいいと思うけれど、スーパーMINIといえるジョンクーパーワークス・モデルでは、操舵も加速も、とにかくクイックさが身上なのだ。

レザーと人工スウェードを組み合わせた専用スポーツシート(写真:LEON編集部)

MINIジョンクーパーワークス・クラブマンに乗ったら、変速はマニュアルで行うことを勧めたい。

ギア比は近接していて、高めの回転数まで引っ張って、シフトレバーをぽんっと手前に引いて(あるいはステアリングホイールコラムのレバーを使って)シフトアップすると、一瞬だけエンジン回転はやや下がるが、すぐにシュンッと跳ね上がる。

まるで高性能スポーツカー

この感覚、実に気持いい。BMWは素晴らしい4気筒と6気筒をいまも作っているように、MINIのエンジンの活発な回転マナーと、パワフルさは、スポーツカー並みなのだ。

後席もおとなが座っていられる(写真:LEON編集部)

スポーツカーにとって大事なのはブレーキである。MINIもそこは抜かりない。しっかりした踏みごたえで、かつ、足の踏力に応じて、じわっと、力強く、制動をかけることが出来る。これもまた、高性能スポーツカーのようだ。

自分の意思どおりに加減速が出来なければ、思い切ってドライブを楽しむことは出来ない。ってことを、MINIの開発者はちゃんと心得ているのである。

レザーとスウェードを使ったステアリングホイールと専用スポーツシートもまた、スポーツドライビングを存分に楽しませてくれる装備だ。体はシートにすっぽり収まり、速度を出してカーブを曲がるときも上体がフラつくことはない。

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