新型肺炎、中国「鉄道の現場」はどうなっている?

払戻しきっぷ9000万枚で武漢出入り回避へ

中国・重慶で高速鉄道列車の車内を消毒する係員(写真:新華社/ニューズコム/共同通信イメージズ)

中国で新型肺炎が猛威を振るっている。湖北省の都市が封鎖されたり、それ以外の都市でも市民の外出が規制されたりと、人の移動が大きく制約されている。こうした中、中国の旅客輸送の4割を占め(人キロベース)、春節前後で4億人が利用するはずだった鉄道は新型肺炎の流行にどのように対応しているのだろうか。

大量輸送手段はそれ自体が疫病を広げてしまう可能性があり、一方で、人やモノの移動も確保しなければならない。これらの事情の間で、鉄道は複雑なシステムを持ちながらも矢継ぎ早に対応を打ち出してきている。

払い戻し制限の大幅緩和

中国の都市間鉄道を運営する国営鉄道会社・中国国家鉄路集団(中国国鉄)が最初にとった対応は払い戻し制限の緩和だった。1月21日に、武漢市内の各駅を発駅または着駅とするきっぷの払い戻しを無手数料で受け付け始めた。武漢市の出入りをやめるよう後押しする方策といえる。

その後、新型肺炎のさらなる流行に伴って、数日おきに払い戻し制限が繰り返し緩和され、現在では、2月5日以前に購入した全国任意の区間のきっぷで、払い戻しにあたって駅窓口で手続きが必要なきっぷ(現金で購入したきっぷ)は、仮に乗車しなくても3月31日までは無手数料で返金するという措置が取られるようになっている。

このほか、封鎖中の都市を発駅とするきっぷは、封鎖が解かれてから30日以内に返金することとしている。このように、全国的に、鉄道旅行を取りやめることを後押しする施策がとられている。中国国鉄が2月6日に開いた記者会見によると、1月21日から同日までに9000万枚ものきっぷが払い戻されたという。

武漢市が1月24日10時をもって閉鎖されたのに伴い、武漢市内各駅の乗車をとりやめた。日本のメディアでは、列車の運行停止と伝えたところも多かったが、旅客列車の運行を中止したわけではなく、1月24日の封鎖後もしばらくは、武漢駅で下車することはできた。現在も、湖北省内の封鎖対象都市で下車することはできなくなっているが、湖北省を経由する列車の運行は行われている。

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