意外と知らない「オリンピック聖火」の長い歴史 東京五輪の開幕に向け3月にギリシャで採火
オリンピア遺跡見学の順路で行くと、ヘラ神殿は最後のほうになる。逆にたどればすぐ行く着くので、ヘラ神殿だけ行きたい人は順路を逆走すればいい。
順路どおりに行ったので、ここでは途中を省略して、ヘラ神殿に行く。
オリンピア遺跡の詳細についてはこの記事『行ってみました世界遺産!オリンピア(ギリシャ)』でも紹介している。
古代オリンピックでも、聖火は灯されていた。プロメテウスがゼウスから火を盗んで人間に与えたという、学校で習ったことがあるかもしれないギリシャ神話に基づき、ゼウスへの感謝の意味でゼウス神殿やヘラ神殿などに火を灯していたという。
当時のギリシャでは現実と神話がいい意味で交じり合っていたのだろう。
ヘラ神殿は紀元前7世紀に建てられたギリシャでも最古級の神殿で、太い柱が今も立っている。ほかの建物に比べてよく残っているほうだが、それでも神殿の面影はない。
ここが採火式の会場となる。実際の採火式は一般非公開で行われるそうで、巫女の服装をした女優たちによって凹面鏡で太陽光が集められ、トーチに採火する。採火式で太陽からもらった火は、オリンピック閉会式で空に帰っていく。そんなシーンを見たことがある人も多いだろう。
なお前日のリハーサルで採火した火は、本番で天気が悪くうまく採火できなかったときに聖火として使われるという。
【2021年4月5日●時●分追記】初出時、採火式について事実誤認がありましたので、修正しました。
意外と知らない聖火リレーの歴史
これまでのオリンピックで採火式の写真がネット上にもいろいろとあるが、ヘラ神殿に実際に行って見比べてみると、神殿内では行っていないようだ。前回のリオデジャネイロ大会のときの写真を見ると、ヘラ神殿のすぐそばにある「ヘラの祭壇」のあたりで採火されている。太陽の位置との加減なのだろう。
3月12日に採火される聖火は、その時点ではまだ東京オリンピックのものではない。
まずはギリシャ国内で1週間、聖火がリレーされる。3月19日にアテネ市内のパナシナイコスタジアム(第1回アテネ大会会場)で「聖火引継式」が行われ、ここでギリシャから東京に引き渡される。
聖火リレーについて簡単な歴史を知っておいても、これから楽しめるかもしれない。
フランス人のピエール・ド・クーベルタン男爵の提唱によって1896年に第1回近代オリンピックがアテネで開催されたが、オリンピックで初めて聖火が灯ったのは1928年アムステルダム大会。陸上で織田幹雄が三段跳びで優勝し、日本に初めて金メダルをもたらした大会だ。
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