断罪された新興企業、有力企業との見えない壁

断罪された新興企業、有力企業との見えない壁

個人も法人も法を犯せば罰せられる。違反行為をすれば、刑事罰や行政処分を受けるのは当然だとしても、そこに不公平があってはならない。

しかし時に、金融監督当局や司法当局の運用が恣意的ではないかと疑いたくなるような事例がある。ほかでもないホリエモンが逮捕・起訴され一・二審で実刑判決が出た、ライブドア事件である。

ライブドア事件では、粉飾決算をしたとして、堀江貴文被告が有価証券報告書の虚偽記載(証券取引法違反)で起訴された。昨年7月、東京高裁は、一審と同じく懲役2年6カ月の実刑判決を下した。堀江被告は最高裁に上告。ほかにも取締役ら幹部が罪に問われ、実刑判決や執行猶予付き有罪判決が出た。こちらは一審または二審で確定している。

2006年1月、東京地検特捜部が強制捜査に乗り出したときも、そして一審判決(07年3月)が出たときも、堀江被告への判決は重すぎるのではないかという論評は出た。

実際、ライブドア事件の半年前、05年7月に摘発されたカネボウ元社長は、懲役2年、執行猶予3年の判決だった。カネボウの粉飾決算額は800億円超。対するライブドアは53億円である。

ライブドア事件の後、大企業をめぐっては二つの大きな粉飾決算事件が発覚している。証券大手の旧日興コーディアルグループと造船重機の大手IHIである。

日興コーディアルは、子会社の決算で、約187億円の利益を水増ししていたことが06年12月に発覚した。しかもその粉飾された決算を前提として、社債を発行していた。

IHIは、本来100億円の純損失を計上すべきところを、約72億円少なく記載していたことが、08年6月に判明した。証券取引等監視委員会は、いずれも有価証券報告書の虚偽記載に当たると認定した。

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