会社人生にNO!米国、専業主婦ブームの真相

共働き大国の、驚くべき実態

「ジェネレーションY」ならではの特性

――話を元に戻して、「主婦回帰」の流れは、リーマンショック以降の不況の影響も大きいのではないですか? つまり、満足な職に就けなかった人、あるいはレイオフ(解雇)された人が多くて、やむをえず主婦にならざるをえなかった人が多いのではないかと。

確かに、リーマンショックの影響は大きいですね。それまで高学歴者に大人気の就職先だった投資銀行での仕事は、私の世代(30歳前後)が就職する時期になると、悪魔の手先になるようなものだと言われるようになりました。それに、マスコミも“出世第一主義が諸悪の根源”と報道して、多くの人がそれを信じるようになりました。

また、リーマンショックの影響で職を失った人、給料を減額された人が、主婦にならざるをえないという側面もあります。つまり、崩壊した経済のとばっちりを受けた女性の避難場所が、家庭だったということです。

リストラされた女性がもっとシンプルに生きたいからと、華やかな都会を捨てて田舎で農場暮らしを始めるのは、不況に精いっぱい抵抗しているだけかもしれません。そもそも経済学者に言わせれば、不況のときはいつもこの手の生き方がはやるとも言います。

2008年以降のアメリカは、不況という名の暗闇にすっぽり覆われています。そうとうな金持ち以外は誰しもが、きっちり財布のひもを締めている。「ハウスワイフ2.0」たちが、編み物やパン作り、裁縫などを一生懸命やるのも、少しでも倹約したい気持ちの表れなのだと思います。

でもそれ以上にわれわれの世代――ベビーブーマーの子どもで、1975~89年に生まれた“ジェネレーションY世代”――の価値観の変化が、主婦回帰の大きな要因だと思います。

――価値観の変化とは?

そもそも、われわれの世代は「自分の好きなことを、一生懸命するのがいちばん大切」と言われて育ったので、会社で出世したいとも思っていない。仕事を人生そのものにする気もさらさらありません。

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