「インスタグラムで買い物」は日本で定着するか アプリ上でショッピング機能を続々強化
インスタは「ウィンドウショッピング」の場所
――最近では「ショッピング」に関する機能の強化が目立っています。インスタグラムユーザーの購買行動にはどのようなポテンシャルがありますか。
非常に大きな商機がある。もともと買い物をしたいと思うユーザーがインスタグラムを使っていた。今われわれがすべきことは、新たなブランドを発見し、商品の詳細を知るためのプロセスをより簡単にすることだ。
ユーザーの需要の高さは、実際に彼らの話を聞いたり、データを見たりしながらわかってきた。サービスを開始した2010年当初から企業をフォローしている人はいた。2015年頃になると、(アパレル企業などが)ジャケットやスカートなどの写真を投稿するようになった。するとユーザーはコメント欄でそれらの入手方法や商品番号を聞く。企業側やほかのユーザーがそれに返信するという動きがあった。
既存のECサイトは、すでに買う物が決まっているときにはとても役に立つ。このサイズのこの色のジャケットで、この価格なら買いたいということがはっきりしていれば、検索して在庫を確認すればいい。
ただ昼食を食べに行く道すがら、店の窓に展示された服など、面白い物に出会い、もっとその商品を知りたいと思うことがある。自分の好きなブランドやデザイナーのトレンドを知りたい、気分のよい日に何か自分に買いたいと思ったときでも、どこから始めていいかわからない。
新たな物を発見する体験は、既存のECが対応できていないところだ。「ウィンドウショッピング」や「エンターテインメントショッピング」と呼んでいる。いわば、友人とショッピングモールに行って歩き回るようなもの。インスタグラムは、いわばポケットに入るパーソナライズされたモールだ。
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