既婚男性は「運動部」が圧倒的に多いという現実 学生時代の「部活と結婚」に関係はあるのか?

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既婚男性がよくやっているスポーツは「野球」「ゴルフ」「サッカー」「テニス」などであるのに対して、未婚男性は「水泳」「自転車」「ランニング」などです。くしくも、これはまさにトライアスロンの競技種目になります。

ソロと既婚の違い、おわかりになるでしょうか。既婚は、誰かと一緒じゃないとできないスポーツであるに対して、ソロは1人でもできるという特徴があります。

集団と個人で行う部活どちらを好むか

以前、『職場で横行する、未婚者への「排除の論理」』という記事で、既婚とソロの仕事に対する姿勢の違いについての調査結果を紹介しました。既婚は「チームでやる仕事」を好み、ソロは「1人でやる仕事」を好みます。スポーツにおいても、その傾向が表れているといえるでしょう。こうした違いが、成人後の結婚するのかしないのかに影響を与えているのだとしたら、面白いと思います。

そこで、運動部・文化部という区分けではなく、部活の特性として、集団で行う部活なのか個人で行う部活なのかで分類してみました。

運動部では、「野球」「サッカー」「バスケットボール」などの球技を中心とした集団(チーム)スポーツと、「陸上」「柔道・剣道などの武道」「体操」など、主に個人として競い合う個人スポーツとで分けられます(陸上でのリレーや武道の団体戦などチーム競技もありますが、全体的に個人対個人で戦う競技という意味で個人スポーツとして分類しています)。

文化部では、「吹奏楽」「軽音楽」「演劇」などは前者の集団系で、「囲碁・将棋」「文芸・漫画」「茶道・華道」などは後者の個人系に含まれます。

こちらも男性は、既婚が全年代「集団系」が多く、ソロは反対に全年代「個人系」が多いという結果でした。ソロ女もソロ男同様ですが、既婚女性は既婚男性と異なり、20代だけが「集団系」で30代以上は「個人系」が多くなっています。

全年代通じて、「集団系」が多いのは既婚男性だけという点が興味深いです。思えば、高度経済成長期を支えてきたのは、こうした集団力・団結力を発揮した企業戦士の男性たちでした。そんな彼らは、1980年代までほぼ全員が結婚していたわけです。

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