コストコの通販が「高い」と思う人の大きな盲点 送料だけでなくその分、従業員を働かせている

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実際に私が最近購入したレシートと比較しながら通販の価格を調べると、どの商品も15%から30%ぐらいの幅で単価が高く設定されています。もちろん5%程度しか高くない商品もありますが、すべての商品が100円から300円ぐらい高いのです。ただこの価格は送料込みの料金として設定されているので、価格差があるのはそれが理由と考えるといったん納得はできます。

「送料込みでその程度の価格差でコストコユーザーはなぜ騒ぐのか?」

コストコ会員ではない読者の方は感じるかもしれません。でもコストコで日常的に買い物をしている立場では、一度コストコにでかけるととにかくまとめ買いをするのが通常です。私の場合はレシートを見ると1回の買い物金額がだいたい毎回3万円超です。

それでこの価格の違いを適用して、通販で購入した場合の金額がいくらになるのかを調べると私の場合、100円から300円の差が積もり積もって6000円も違ってくる。つまり、

「送料込みで6000円の差は高すぎるんじゃないのか?」

と戸惑うわけです。

コストコの商品はとにかくコスパがいい

さて、ここまでの状況は消費者の立場で、かつ世論を代表して状況を記述した話です。立場を逆にしてコストコの立場で考えて、かつ経営コンサルタントの知識を動員して考えた場合に、なぜこうなっているのかについて説明をしてみたいと思います。

購入頻度が高いジャンルは食品・飲料・お酒になりそう(写真:コストコホールセールHP)

コストコで商品を購入してみて気づくことは、とにかくコストパフォーマンスがいいこと。例えば普通の大規模スーパーで同じように購入をした場合と比較するといくらぐらいになるのか計算してみたことがあるのですが、控えめに見ても4~5割は高くなります。つまり私がコストコで3万円の買い物をしているときには、1.2万円以上得をしながら買い物をしている計算になります。

コストコではなぜこれほど安く商品を販売できるのでしょうか。経営コンサルタントの観点でみると3つのポイントがあります。

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