地域紙は再生可能か。常陽新聞「復刊」の成算

スマホ・タブレットを活用し、まずは1万部に挑む

楜澤社長は東京都出身。茨城県と特別な縁があったわけではない

いったん経営に行き詰まった地域新聞が再生できるのか──。

ある新聞の先行きに、業界の注目が集まっている。2013年8月末に廃刊したものの、この2月から復刊を遂げた「常陽新聞」だ。

業界団体である日本新聞協会の加盟紙を見ると、10年以降だけでも日本繊維新聞が休刊(10年11月)、岡山日日新聞が廃刊(11年10月)しており、新聞の消滅は珍しいことではなくなった。

が、珍しいことが起きた。常陽新聞には“救世主”が現れたのだ。復刊に乗り出したユナイテッドベンチャーズの楜澤悟社長は、「地元密着メディアは十分に成り立つ。1年以上かかるとは思うが、まず発行部数1万部を目指していきたい」と意気込む。

ソフトバンク出身

楜澤社長は1996年にソフトバンクに入社。JスカイBなどメディア系の事業の立ち上げにかかわり06年に退社した。その後、ユナイテッドベンチャーズを創業し、ファンドを通じてパイプドビッツ、テックファームなどIT系企業に出資。「12年にファンドを解散したときには3倍のリターンを実現した」(楜澤社長)。

次のステップとして考えたのが、地域新聞の経営だった。「ソフトバンク、ユナイテッドベンチャーズでメディアのビジネスにかかわってきたが、地域密着メディアは苦しいようでいて、実は大きな可能性があると感じていた」。

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