中部空港に「飛行機遊園地」が生まれた理由

シアトル発店舗が出店、初年度160万人が来場

通常の博物館とは毛色の違う施設を造っていくうえで、渡辺氏の頭に浮かんだのは、同氏がファンである人気デジタルアート集団・チームラボの招聘だった。売れっ子のチームラボへの連絡は当初なかなか取れなかったが、粘り強くコンタクトを試み、2015年末ごろからコンセプトを話し合うに至った。

そのチームラボがプロデュースしたのが、体験型エリアのフライトパークだ。787型初号機を幻想的な映像と音声で彩るショー「フライ ウィズ 787 ドリームライナー」はもちろん、立体的な映像演出で飛行機の製造工程を体感できる「ボーイングファクトリー」、紙飛行機の飛距離で変わる演出を目当てに飛行のメカニズムを試行錯誤する「奏でる!紙ヒコーキ場」など、親子連れが楽しんで学べるコンテンツを複数用意している。

16店舗はすべてシアトル関連

店舗エリア・シアトルテラスにはマーケティングのセンスが光る。地方空港は地場の土産や飲食店で店舗を固めるのが一般的だが、「日本全国からわざわざ足を運びたい施設にするために、787型初号機を生かすというコンセプトを徹底し、強いブランドの構築を狙った」(渡辺氏)。

施設をダイナミックに生かしたショーは、チームラボの協力がなければ実現しなかった(記者撮影)

ボーイング機と世界観をそろえるため、全16の店舗はスターバックスなど、すべてシアトル発のブランドかシアトル風の食事やグッズを扱っている。このうち5店舗は日本初出店の現地店舗だ。

出店交渉ではシアトル市が地場店舗との間を取り持った。地元企業であるボーイングとの深い関係性はもちろん、フライト・オブ・ドリームズがシアトルのイメージやブランド力を高めれば、シアトル観光の促進につながるからだ。

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