サムスン電子「無労組経営」についに終止符

組合員1万人が目標、会社側と正式交渉も

チン委員長は、特権のない労組や常時監視を受けて容易に執行部が交代される労組、働く姿が目に見える労組、きちんと働く労組、相生と闘争を両手に持つ労組、協力企業とともに生きる労組になると約束した。サムスン電子は協力企業の労組設立も支援する計画だ。

また、給与と成果給などの算定根拠と基準を明らかにすることを求め、考課と昇進が会社側の武器として使われることがないようにすること、労働者を簡単に退社させられないようにし、コミュニケーションと説得すらない一方的な強要・命令が横行する社内文化を変えることをアピールした。

最初の目標は組合員1万人の達成

チン委員長は、組合員1万人の達成が最初の目標だと明らかにした。サムスン労組は、組合員数が一定規模に達すると会社側に正式に交渉を要求する計画だ。同労組は正確な組合員数を公開しなかったが、約500人程度だとされている。

韓国労総のキム・ジュヨン委員長は「(サムスン電子労組の立ち上げは)韓国社会にこれ以上、労働組合のない経営や御用労組を置くだけの経営が通用しないことを意味する。グローバルスタンダードに合った企業文化が定着する転換期を迎えた」と述べた。

サムスン電子労組の上級団体となる韓国労総全国金属労働組合連盟(金属労連)のキム・マンジェ委員長は「サムスンの財閥が過去に対する反省なく、支配・介入を画策したり、不当な労働行為を行おうとすれば、それ相応の代価を払うことになるだろう」と警告した。

一方、韓国労総は18日、国会前で開催された「2019年労働者大会」で、「政府と国会の労働法改悪を阻止し、労組が持つ権利を強化するため総力を挙げて戦おう」と明らかにした。大会主催者側は、韓国労総加盟・傘下組織の組合員約3万人が参加したと発表した。

韓国労総のキム・ジュヨン委員長はこの大会で「文在寅政権はすでに3年目に入っているが、労働政策は経済状況や野党の反対、予算不足を言い訳に後退を繰り返している」と批判した。また、「政府と与党は週52時間制が現場できちんと定着するように助け、国際労働機関(ILO)の主要協約基準に満たない労働法改正を即刻中断すべきだ」と述べた。そして、「労働者の声を無視すれば、来年4月の総選挙で審判が避けられなくなるだろう」と警告した。

韓国労総はこの日、ILOの主要協約批准や週52時間労働時間上限制の定着、非正規職への差別撤廃、最低賃金制の改悪阻止、元請け・下請けの不公正取引根絶などを主要要求案として提示した。(「ソウル新聞」2019年11月16日付)

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