東京モーターショー、来場者130万人超えの裏側

キッザニアとの初コラボで家族連れが激増

キッザニアは東京と関西に1拠点ずつ展開するが、自動車業界では1業種1社が原則で、現在は三菱自動車が出展している。「モーターショーとコラボしようという発想はわれわれにはなく、自工会から打診を受けた」とキッザニアを運営するKCJグループの広報、中島めぐみ氏は話す。

キッザニアは各社から提案された企画を尊重したうえで、出展企業の担当者向けに「楽しみながら学ぶ」ことができるようにプログラムの進め方や子どもとの接し方をアドバイスしたという。「子どもを子ども扱いせずに大人扱いする」といったキッザニアの流儀も各ブースで守られていた。

新車を発表しないトヨタ

モーターショーの変革を訴えた自工会の豊田会長はトヨタブースを大胆に変えた。従来のモーターショーの花形と言えば、「ワールドプレミア(世界初)」「ジャパンプレミア(日本初)」の披露だったが、トヨタは今回モーターショー期間中の新車発表を封印した。

燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の次期型車や、人工知能を内蔵し来年の東京オリパラで聖火リレーやマラソンの先導車として使われるコンセプトカー「LQ」はモーターショー開催前に発表し、フューチャー・エキスポに展示。モーターショー開催前にワールドプレミアを行った新型「ヤリス」はモーターショー会場に隣接する商業施設に展示しており、これまでの常識では考えられない対応だ。

10月23日のプレスカンファレンスでトヨタの豊田章男社長は、イーパレットに乗って登場した(撮影:鈴木紳平)

「車に興味がない人や未来を一緒に作っていきたいと考える人を惹き付けるブースにした」と豊田社長が語るように、トヨタブースは「体験できるモビリティのテーマパーク」がコンセプト。病院に向かう車内で医者と問診ができる未来のヘルスチェックや、ロボットが接客する未来のコンビニを体験できるようにした。

来年の東京オリパラで選手村のモビリティとして使われる「e-Palette(イーパレット)」や1人乗りに特化した「個室モビリティ」のコンセプトも時折登場した。未来のモビリティを展示しつつも、主役はあくまでも人で、どんな使い方ができるかを来場者に自由に考えてもらう触れ込みだ。休日ともなると、体験コーナーには家族連れを中心に長蛇の列ができていた。

次ページ総力戦で臨んだトヨタグループ
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 最新の週刊東洋経済
  • 見過ごされる若者の貧困
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日米の躍進銘柄を総まくり<br>発掘! 未来の成長企業

米国の株式相場上昇に目を奪われがちですが、日本でも未来を牽引する成長企業は確実に育っています。本特集では「新興成長企業」や「トップの通信簿」などのランキングを掲載。GAFAMやメルカリの次の新主役を探しましょう。

東洋経済education×ICT