「話がつまらない人」と面白い人の決定的な差

魅力的な話をするためのポイントとは?

では、実際に日本の蕎麦をまったく知らない外国の方に、蕎麦を説明する場合を考えてみましょう。みなさんも頭の中で例えてみてください。

私の例えはこうです。

蕎麦はまずパスタのような麺類であり、中華麺のように縮れておらずまっすぐで、スパゲティの3分の2くらいの長さと、同じくらいの太さである。また、スパゲティ同様乾麺なので、食べる際には湯がいて柔らかくして食べる。色は、クリーム色ではなくブラウングレーで、蕎麦の種類によっては、バニラビーンズのような小さな粒々が見えるものもある。あえて言うならば黒ゴマプリンか? 蕎麦自体の味はスパゲティと同じく穀物の味で淡白なので、味付けは濃いコンソメスープのようなものにつけて食べる。

みたいな感じになります。いかがでしょうか? 黒ゴマプリンがちょっと厳しかったかもしれませんね。ただ、これを繰り返していたら例える力は自然と身に付きます。

いまやブランディングはストーリー全盛

次は話の内容、ストーリーについてです。今や人気アイドルでさえ、生活感あふれる話や失敗談など一見、イメージを損なうような話を取り入れてファンに親近感を与えようとしています。

なぜなら、今の時代は個々人の演出の仕方において、完璧に見せようとすればするほど、人はそこに違和感覚えてしまうから。では、実際に人はどんな話に反応をするのでしょうか。

昨今のブランディングでは必ず用いられる手法にストーリーテリングというものがあります。これは、事実をただ単に伝えることではなく、人の想いが感じられる物語や、話をつくることを指します。

小説、映画、ゲーム、ドキュメンタリー、なんでもそうですが、人は話に共感するもの。事実や、コンセプト、機能といった単発の情報よりも、話として組み立てられているほうが、認知や共感が深いのです。

面白いストーリー、感動するストーリー、考えさせられるストーリー、すべてに共通すること、それは涙と笑いの両方があるということです。

例えば、恵まれない環境から山あり谷ありの努力でじぶんと新しい環境を切り開き、最後には思いもよらなかった大成功が待っていた、みたいな話は多くの人が好むストーリーと言えるでしょう。つまり、あまりよくない状況が描かれてからの、よい状況への好転が、人の心を揺さぶるわけです。

ただ、これをじぶんごと化するとなった途端に、あまりよくない状況=じぶんの「弱さ」を出すことに多くの人が臆病になります。キレイなじぶんだけを(会社だけを)見せていたい、すごいと思わせたい、だからじぶんたちの弱さなんて見せたら大変な損失だ、みたいな思考に大抵は陥って、そこで止まってしまうのです。

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