女性に「動物型マッサージ器」がバカ受けする訳 「ルルド」はなぜ奇抜な商品を出し続けるのか
動物モチーフのマッサージアイテムが、女性の支持を受けて大ヒットしている。
目元を温めて疲れをとるネコ型のアイマスク、タコのような形の頭皮ケアアイテム、フラミンゴ型のマッサージツールなどなど、女性の部屋に置いてもオブジェとして通用しそうな外見が特徴。価格も5000円までと、ギフトとしても手頃なため、クリスマスやホワイトデー、母の日など、イベント利用も多いようだ。2017年に初登場以来、累計約50万台を販売しているという。
しかし拡大する健康市場を背景に、消費者の目はシビアにもなっている。かわいいだけで売れるはずがない。人気の秘密について、仕掛け人であるアテックスに取材した。
「女性目線」の商品開発
社長の深野道宏氏によれば、大きな理由の1つとして考えられるのが「女性目線」だそうだ。
社員110人のうち、女性は約半数。女性社員を中心に「自身が欲しいと思うもの」のアイデアを具現化し、商品化してきた。
「開発には男性も関わっていますが、女性が欲しいと思うものを直感的に理解できるのはやはり同じ女性のようです。男性には使い方もわからないことも多い(笑)」(深野氏)
代表的なのが「ルルド マッサージクッション」。見た目はクッションそのものでインテリアになじむこと、機能が高く、1万円程度と手の届く価格であることがヒットの理由となった。
実はマッサージクッションはその後もマイナーチェンジを繰り返しながら発売され続けており、10年間で累計販売台数1000万台を超えた。2019年9月5日には2種類のマッサージクッションを発売。10周年記念モデルとして満を持して開発されたもので、そのうちの1つ、約9センチの薄さの「ルルド プレミアム マッサージクッション ダブルもみプロ」(1万1000円)は、2019年度グッドデザイン賞を受賞した。マッサージクッションは差別化を狙い奇抜な意匠が多くなっているが、今回の商品では、インテリアとの調和を機能とマッチングさせたことが評価されたという。
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