娘の反抗期は、人格の麻疹のようなもの

即効性は無くても、一応忠告する大切さ

感謝が表現できない人は人間性に問題あり

大人になっても、少々のことには感謝の気持ちが持てないどころか、表現もできない人がいますね。感謝とは心で感じたときに表すものですが、心になくとも相手に感謝しなければならない時もあります。その言葉に引かれて、佇まいや行動も正しくなっていくものです。貴女の教育の重点はとても正しいと思います。

私の近所の富農・山川家(仮名)の若いお嫁さんの話です。お百姓になりますから結婚を許してくださいと、「お姫様のような可愛い顔をした娘さん」(その舅の言葉)が押しかけ結婚の形で嫁いできました。

この道60年のベテランの山川さんの栽培するホウレン草と枝豆とトウモロコシは味が濃くて甘くて大人気で、農協へ出荷する分がありません。毎年個人や、近所のスーパーが彼の顔写真入りで売り出すための予約でいっぱいだからです。

例のお姫さんのようなお嫁さんですが、その枝豆とトウモロコシを3人の子供には食べさせません。ご飯を食べなくなるから、というのがその理由です。「旬の美味しい野菜だけ存分に食べさせて、2~3日ご飯を食べなくとも大丈夫だ」と、代々90代まで生きる長寿の家系の山川さんはいいますが、嫁は聞く耳をもたず、年中作れるハンバーグなどを食べさせているのだそうです。嫁に内緒で可愛い孫に湯がいてやると、喜んで食べるとか。

お嫁さんとしては、ここは「ありがとうございます」から始めるのが、あるべきお行儀ではないでしょうか。子供に祖父の旬野菜を食べさせない「言い分」には、感謝云々より以前に、人間性を疑ってしまうと近所では評判です。一事が万事で「お姫さん顔に騙された」と悔しがる山川さん。

感謝するも何も、隣接する畑から自分がもいで来て湯がくべきなのですが、農業を手伝うどころか、土にも触れない人なのです。感謝を知らないということは些細な問題であるどころか、とても深刻な問題であることが解ります。

ソチオリンピックの何かの競技で金メダルが確実視されていた少年が、銀メダルだったそうです。彼は不服だったのかセレモニーで花束を片手で受取り、それがとてもマナー違反に映り、見苦しかったそうです。彼を銀に導いた人たちや主催者に対する感謝がない。ひと言で3文字の「両手で」と教えなかった周りの大人が悪いと、しきりに有識者が怒っていました。

この二つの例でも、即効性がなくとも注意はする必要があるということと、まだまだ子供ですから、言わないと解らないこと、少し教えれば解ることがいっぱいあり、感謝できない場合でも相手の気持ちを考えて、感謝表現をせねばならない場合があるということを伝える必要があると思いました。一生反抗期かと思われる人は、いただけませんからね。

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