グーグルスマホ新機能が日本で「使えない」理由

注目の「最先端センサー」は来春までお預け

総務省側が同様のシステムの需要を調査したところ、インテルやクアルコムといったアメリカの複数の半導体メーカーなどから必要性が指摘され、今年5月から有識者などによる検討会が始まった。そこで同じ周波数帯のほかの無線システムとの干渉などについて検討が行われ、すでに問題がないことが確認されている。

今後は省令改正に関する意見募集が行われ、電波を管轄する審議会に諮問するなどのプロセスを経て、「諸々の手続きが終わるのが来年1~2月になるだろう」(総務省担当者)。

来年の春ごろには使えるようになる

実際グーグル側は、モーションセンスの日本での提供開始が2020年春ごろになると述べている。日本法人のピクセル事業を統括する埜々内ルイ氏は、「チップ自体はピクセルに搭載されており、春ごろにソフトウェアのアップデートにより使えるようになる」と説明する。

モーションセンスを活用したポケモンとのコラボアプリも搭載。手を振るとピカチュウが反応する(日本発売当初はタッチによる操作のみ、撮影:尾形文繁)

なぜ日本だけが技術基準で対応していなかったのか。総務省担当者は、「日本だけが規制が厳しいといったことではない。アメリカはあくまで特例措置でソリを認めており、何か悪い影響が出れば許認可を取り消す可能性を排除していない」と話す。

そのうえで、「日本で(60GHz帯のセンシングについて)これまで顕在化したニーズがなかった。グーグルがきっかけで調査をしたら、他社からの需要もわかったので検討を始めたというのが実情。とはいえ検討開始から1年も経たずに省令改正にこぎ着けたのはかなり早いほうだ」との認識を示した。

モーションセンスはジェスチャー、グーグルアシスタントは音声による操作を可能とした。スマホが普及して以降、コンピューターのインターフェースの主流はタッチパネルだったが、AIなどのソフトウェア技術の進歩により、操作方法が広がった。こうした変化を受け、今回グーグルが打ち出したのが、「アンビエントコンピューティング」という概念だ。

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