「妻から逃げる夫」に有効な対処法はあるのか 妻からの「2人目の提案」に追い詰められる夫

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ほとんどのお宅では、お子さんが生まれると夫婦の関係性が変わってきます。子ども中心の生活になりますので、ご主人のなれない仕草にイライラしてつい強く当たったり……なんて方も多いです。

ともみさんもその1人。ご両親が近くに住んでいるわけでもなく、自分たちで何でもやらなければいけないですから、必死です。

ご主人は随分気を使ってくれていたようですが、それがことごとくずれていてイライラしてしまうとおしゃいます。気がつくと、子どもにも夫にもいつも怒っている状態に。

「誰でも初めてのことはわからないことばかりですものね。ともみさんも子育てに奮闘されてるんですね。ご主人とは育児や家事の分担などがうまくいっているほうですか?」

「はい。時々食事も作ってくれますし、家事もそこそこ分担できているほうだとは思いますが、最近は夫が夜遅いので、平日は私が急いで仕事から帰って子どもを迎えにいって……という感じですね」(ともみさん)

家庭を“気まずい場所“と認識すると溝は深まる

以前は平日でもご主人がお迎えに行ったりと家事育児分担もそれなりにできていたともみさんご夫婦。それが最近では、ご主人との会話どころか、ともみさんの家事負担も大きくなってしまっています。ここはなんとか夫婦の関係性を取り戻したいところです。

家族関係の中で、男性が家庭を“気まずい場所“と認識してしまうのにはいくつかのパターンがあるのですが、家事や子育ての分担がうまくいかなくて妻に文句を言われたり、強い口調で何か言われたことが初めのきっかけになることが多いのです。

とくに子育てに関しては日本はまだまだお母さんの仕事という暗黙の了解が根強いですし、1度強い口調で言われてしまうと、「口も手も出さないほうが穏便だ」と経験的に学習してしまい、外から傍観した結果、育児参加も家事も積極的にできない、やれと言われたことだけしかやれない。家にいるときはじっと気配を消してゲームばかりしてるとか、家族と距離を置いて自分の世界に閉じこもれるものに没頭して、ますます家族との関係に溝ができてしまうなんて方のお話もよく聞きます。

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