第2回 皮膚の構造を知る

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健康な肌の5条件「う」「な」「は」「だ」「け」

皮膚の構造は右の図のようになります。皮膚を強く掻くと血が出てしまう、という経験はどなたもおありだと思いますが、それだけ皮膚は薄く、表皮から皮下組織のすぐ上までの厚さ平均が1.4~2mmと言われています。
   体が健康でないとこの皮膚組織が崩れ、様々な皮膚トラブルを招いてしまうことになります。
  では健康な肌を保つための5つの条件を見てみましょう。
① 「う」 うるおい 水分をたっぷり含んだ肌
   角質層に水分がしっかりと保持されていること。皮膚の水分を保持するにはヒアルロン酸が必要となってきます。角質層なので、化粧品類でも多少は補うことはできますが、真の保水力とは言えません。やはり体の中からご自分のヒアルロン酸の量を増やすことが必要となってきます。
   加齢と共にヒアルロン酸は減少していきますが、山芋、オクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、なめこ、里芋、もずくなどネバネバ成分「ムチン」が入っている野菜や納豆などをよく食べるようにすると自らのヒアルロン酸量を増やすことができると言われています。

この基礎ができていると、野菜や果物などに含まれる水分が体の内側から表皮のすぐ下にある角質層へと届き、真の保水力となって、肌のザラザラ感、目や口の周りの粉っぽい感じもなくなっていくでしょう。
   肌にうるおいが出てきたら「ムチン」の働きによって血管のつまりもなくなってきているサイン。血糖値の心配も少なくなるでしょう。


② 「な」 なめらか 肌表面の細胞が正しく並びキメの整った肌

表皮は肌の表面に小さな細胞がギッシリと敷き詰められたような状態になっており、その細胞と細胞をつなげるものが「セラミド」という細胞間脂質。
   このセラミドがまんべんなく満たされていると肌のキメが整い、外からの目に見えないほこりや空気の乾燥などから肌を守ってくれます。

アトピー性皮膚炎や、肌が乾燥してかゆくなる人、冬になると腕や足の皮膚が粉をふいたようになる人はセラミドが不足していることになります。
   自らのセラミドを増やすには、こんにゃく、きび、ほうれん草などがオススメ食材です。これらの食材はGI値(血糖値上昇指数)も低いので血糖値をコントロールしながら、キメの整ったなめらかな肌に近づけるでしょう。

③ 「は」 ハリ 小ジワが少なく、若々しい肌
   肌のハリが不足すると、小じわが目立ち、肌もしぼんできます。それは真皮層内にあるコラーゲンの働きが低下しているから。
   コラーゲンは人の真皮の約70%を占めています。3本の繊維が螺旋状になったロープのようなもので、上図のように網目状になっています。

自らのコラーゲンを元気にするにはコラーゲンが生成されやすいものを食べる必要があります。よくお肉や魚の煮こごりがコラーゲンの宝庫と言いますが、コラーゲンそのものを食べても、自分のコラーゲンにはなりません。
   まず食品に入っているコラーゲンは体内に入るとアミノ酸に分解されます。体内にコラーゲンとなって吸収するには合成する段階でビタミンCを必要とするのです。お肉や魚を食べた場合は必ず野菜や果物からとれるビタミンCも摂取してください。

また大豆製品や豆類に含まれる植物性タンパク質もビタミンCと共に摂取すれば自らのコラーゲン生成になるので、お豆腐料理には必ず青い野菜といっしょに摂るなどしてご自分のコラーゲンを守ってください。

タンパク質+ビタミンC=コラーゲン生成

と覚えておくと、シワに悩まされずに、いつまでも若さをキープできるでしょう。
またこの組み合わせの食事は血糖値上昇の妨げにもなりませんし、日ごろ食べるもので実現しやすいです。
 例)チャーシュー+ネギ、鶏の唐揚げ+レモン、油揚げ+ネギ、冷奴+ネギ、
   フルーツタルト(カスタードクリーム+フルーツ)、湯豆腐+柚子、
   野菜豆乳入りスムージー(豆乳+野菜と果物)、焼き魚+すだち など

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