ネットを信じ込む妊産婦と医師の情報差の実態 不明確な情報が氾濫する中で必要なこととは
それぞれの目的は安心・安全な妊娠生活の実現に向けた正しい情報の取得・供給と一致しているのに、それがかなわない理由として、以下の3点が挙げられます。ここからは、リクルートマーケティングパートナーズが日本産科婦人科学会協力のもと行った、産婦人科医 妊産婦の『「妊娠出産に関する情報」の意識調査』結果を見ながら解説していきましょう。
「情報」に関する認識・課題
妊娠・出産シーンに限らず、世の中には情報が氾濫しています。妊娠・出産に関する「情報」に関する認識・課題について、妊産婦と産婦人科医に尋ねました。
「情報過多」については両者とも危惧していることですが、その先にある両者間の課題意識の不一致は問題です。「情報の信憑性」に関しては、産婦人科医の約9割が課題を感じている一方で、妊産婦は約3割と、50ポイント以上の差があります。
入手した情報の信憑性に関して疑いを持つ妊産婦の少なさには、危機感を覚えざるをえません。もちろん中には質のよい内容もありますが、情報元が明確でない情報を信用することは、時に早産や流産といったリスクにつながる可能性があります。
妊産婦が「習得するべき知識」と「知りたい知識」の差について妊産婦と産婦人科医に尋ねました。産婦人科医が妊産婦に知ってほしい情報とは、主に「母体」に関することです。「妊娠中の体の変化」や「妊娠中の栄養について」や「高血圧症について」など、からだの変化やこころへの影響、働き方、必要な栄養素などがその内容ですが、妊産婦はこれらへの関心は低い傾向にあります。
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