幼児が無料で座る、混雑時「自由席」のジレンマ 料金を払った大人が座れないこともある

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
乳幼児の自由席利用は、混雑時には悩ましい問題となる(写真:Halfpoint/PIXTA)

家族連れでJRを使って出かける場合、運賃や特急料金はどうなっているのだろうか。子どもは大人の半額、幼児は無料ということは知っている人が多いだろう。

JRが旅客営業規則で定める区分は以下のとおりだ。

「おとな」と「こども」の区分
おとな :12歳以上(12歳でも小学生はこども)
こども :6歳~12歳未満(6歳でも小学校入学前は幼児)
幼 児 :1歳~6歳未満
乳 児 :1歳未満

では、子どもの乗車券(運賃)や特急料金などはどうなっているのか。

●こどもの乗車券、特急券、急行券、指定席券はおとなの半額(5円の端数は切り捨て。ただし、半額とならない場合がある)
●グリーン券、グランクラス、寝台券、乗車整理券、ライナー券は「おとな」と同額
●おとな1人とこども1人で、またはこども2人で1つの寝台が利用できる

幼児、乳児はどうなっているか。

●幼児、乳児は無料。ただし、次の場合はこどもの運賃・料金が必要
・おとなまたはこども1人に同伴される幼児の人数が2人を超える場合(3人目から「こども」の運賃・料金が必要)
・幼児、乳児が1人で指定席、グリーン席(自由席グリーン車を除く)、寝台等を利用する場合
・幼児が単独で旅行する場合

幼児の自由席利用は無料

大人が幼児を連れて旅行する場合を考えてみよう。特急の指定席を利用する場合、幼児を膝の上に乗せるなどすれば、幼児は運賃、特急料金とも無料だ。もし、幼児に1席確保したければ、大人の半額の子どもの運賃・料金を支払うことになる。グリーン車やグランクラスで幼児に1席確保したい場合は、グリーン料金やグランクラスに子ども料金はないので、大人と同額を支払うことになる。

では自由席ではどうか。大人の膝の上に幼児を乗せるなどしていれば、やはり無料だが、1席利用したらどうなるのか。上記のルールからすれば、やはり無料だ。

次ページ問題は混雑時だ
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事