ラグビー観戦しながら考える「多様性の本質」 なぜ「自己肯定感」が得られるのか

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『ラグビーは3つのルールで熱狂できる』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

大西:これはラグビーだけじゃなくて、オリンピックにもつながればいいってトシは思っているんだよね。

廣瀬:おもてなしみたいなものですね。

大西:とにかく僕は小さい頃から聞いてきたニュージーランドの国歌を、いまはみんなが歌ったりしているのがうれしい。白状すると僕は君が代より先にニュージーランド国歌を覚えた人間です(笑)。完全に自分のことはマオリ人だと思ってる。

ワールドカップ後が本当の勝負

――最後に、魅力あふれるラグビーというスポーツが日本で根付くには何が必要だと思いますか。

大西:本当の勝負はワールドカップの後です。ワールドカップを観てやりたいと思った人が、次やれる場所があるかどうか。体験イベントなどの受け入れ体制は大事なんじゃないかと。

『ラグビー知的観戦のすすめ』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

廣瀬:ラグビースクールやアカデミーも数がまだまだ足りていないと思います。いま多いのはジュニア期にプレーしていた子どもが中学生になって離れてしまうパターン。

1週間に1回でも2回でも、ほかの部活に入りながらラグビーができる環境があれば、また高校になってやろうと思ってくれるかもしれない。

大西:トシが言ったことも大事。ただでさえこれから子どもが減っていって、部活とかも取り合いになる。

でも、アメリカのようなシーズン制にしていろんなスポーツができるようにすればいい。各スポーツ界がラグビー憲章の「結束」じゃないけど、取り合うんじゃなくてともに認め合うことができればいいんじゃないかな。

大西 将太郎 元日本ラグビー日本代表

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おおにし しょうたろう / Shotaro Onishi

地元東大阪市の布施ラグビースクールでラグビーを始め、啓光学園高3年で全国高校大会準優勝。高校日本代表では主将を務め、スコットランド遠征全勝の快挙を達成。ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)は通算143試合に出場。2007〜2008シーズンは「ベスト15」「得点王」「ベストキッカー賞」の3冠に輝く。日本代表には同志社大4年時(2000年)に初選出、以降、2008年のサモア戦まで通算33キャップ(試合)に出場。2016年現役引退。現在はJSPORTSやWOWOWのラグビー解説者として、また2019年ラグビーワールドカップの認知活動および、ラグビーの普及活動のため全国をまわっている。

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廣瀬 俊朗 元日本ラグビー日本代表

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ひろせ としあき / Toshiaki Hirose

1981年、大阪府生まれ。ラグビーワールドカップ2019公式アンバサダー。スクラムユニゾン発起人。5歳のときにラグビーを始め、北野高校、慶應義塾大学を経て、2004年に東芝入社。1999年度、U-19日本代表、高校日本代表、2007年より日本代表。2012年から2013年まで日本代表のキャプテンを務める。2015年W杯では日本代表史上初の同大会3勝に貢献。通算キャップ28。ポジションはスタンドオフ、ウイング。

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