「レンタル彼氏」を利用したら驚きの連続だった 横浜みなとみらいで2時間のデートコース
勢いよく言ってみたものの、慌てふためき、やや年齢詐称しながら言い訳をバシバシ送りつける私。
おぉーーーー!! 間が空くことなく、すぐに快諾とは!!
いよいよ当日。朝から落ち着きません。今日の“彼氏”は私より6歳年下。洋服をどうしようかと、待ち合わせの夜までには時間がまだまだあるのにすでに緊張してきました。
桜木町駅に向かう電車の中で、窓ガラスに映る自分の姿が妙に気になります。
待ち合わせ場所の柱に背中をもたれかけ、洋服の色と、目印のバッグ、髪型をメールします。
遠くから長身小顔のイケメン風が歩いて来るたびに、ドキドキ。動悸なのかドキドキなのか途中混乱しながら待つ時間は、とても長く感じました。
初めての「レンタル彼氏」との対面
あまりキョロキョロしてても恥ずかしいし、なんとなくうつむいていると、白いスニーカーが近づいてきて「みーちゃんですか?」と、頭の上の方から声がしました。
声のするほうにゆっくり顔を上げると、180センチ長身の西島秀俊似のイケメンが優しい笑顔で私を見ています。くるぶしまでのパンツに黒のジャケットをさらっと着こなし、スマートなファッション。
「あ、はい。カナトさん? よろしくお願いします」
「お待たせしてしまってすみませんでした。寒くなかったですか?」
「うん。ちょっとだけ。でも大丈夫です。今日は変なリクエストしちゃってごめんね。でも遊園地、楽しみです」
アトラクションに乗るたびに、いちいち私がお金を払ってはなんとなく“なりきれない”感じがしたので、本日の支払い分1万4000円に加え、アトラクション2人分の金額、途中で買う飲み物とかを考えて、ひとまず2万円をポチ袋に入れて、
「先に渡しちゃっていいですか? 2万円入っているので、今日の支払い分と遊園地の乗り物代、この中でやりくりしてもらえるとうれしいです」
「わかりました。全然大丈夫ですよ! ありがとうございます。僕も楽しみです! みなとみらいなんて、もう10年ぶりとかかも! なんか新鮮でうれしいです」
みなとみらいの遊園地へ歩きはじめた私たちは、簡単な会話をはじめました。
「あ、あの、敬語はやめない?」
「うん。そうだね」
「みーちゃん、手つないでいい?」
「うん」
私は右手を差し出し、カナトはそっとその手を拾ってくれました。
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