最高に痩せる!「食べるダイエット」の新常識 「低炭水化物食」より無理なく続けられる
私がこの食事スタイルを推薦するのには、3つの理由があります。
まず1つ目は、健康増進効果が高いこと。世界にはさまざまな料理が存在しますが、健康維持や生活習慣病の予防および改善に効果を発揮することを示すエビデンスが最も多いのは、ダントツで地中海食なのです。
たとえば、1995~2008年にかけて世界中で行われた12個の調査研究を合算したメタ解析で、地中海風の食生活を心がけることで、次にあげるようにさまざまな病気の罹患率や死亡率が低下し、全体の死亡率が9%も下がったという結果が得られています。
・がんの罹患率と死亡率:6%低下
・パーキンソン病とアルツハイマー病の罹患率:13%低下
食事だけでこのような効果が得られるというのは、本当にスゴイことです。
地中海食のダイエット効果は、「低炭水化物食」と同じ
地中海食の実際のダイエット効果ですが、「地中海食」と「低炭水化物食」「低脂肪食」の3つの食事スタイルがもたらすダイエット効果を比較した研究があるので紹介しましょう。
2008年に『ニューイングランドジャーナル・オブ・メディシン』という優れた研究報告が多く掲載される国際的な科学誌に掲載された研究で、地中海食が医師たちに注目されるきっかけとなった研究でもあります。
この実験では、太り気味の被験者322人を集めて、それぞれ3つの食事スタイルを実践してもらい、2年間にわたって経過を観察しました。その結果が次の図です。
まずダイエット効果(減少体重)のグラフですが、面白い結果が見て取れます。最初の5、6カ月を見ると、低炭水化物食ダイエットが有意に体重を落とせていることがわかります。低脂肪食と地中海食の減少ペースはほぼ同じです。
ただ、地中海食と違い、低脂肪食も低炭水化物食もやがて体重の増加が始まっていくことです。その間、地中海食は安定して横ばいです。
最終的に低炭水化物食と地中海食は、同じくらいのダイエット効果で落ち着いています。低脂肪食の被験者の体重が増加している原因は、いわゆる「リバウンド」(体重が戻っていってしまう現象)です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら