「新しい地図」も躍動するパラリンピックの魅力 東京2020大会まで1年を切りイベントが開催

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パラリンピックが成功したといえるのは、会場が「満員」になって実感できるということにもなる。

国際パラリンピック委員会のドゥエーン・ケール副会長(編集部撮影)

稲垣、草彅、香取の3人に戻ろう。会見には国際パラリンピック委員会(IPC)のドゥエーン・ケール副会長も同席した。

ケール副会長は「3人がパラリンピックの認知度を上げてくれると確信しています。

香取さんは平昌冬季パラリンピックを見た体験が人生観を変えたと話していましたが、パラリンピックは家族で来てもらって、人生観を変えるような体験をしてほしい。

認知度を上げてくれた3人には、お礼を言いきれない」と、感謝とともに今後への期待の言葉を述べた。

東京パラリンピックを社会が変わる契機に

香取が2015年にパラサポに巨大壁画を描いて寄贈したことから新しい地図の3人とパラスポーツとのかかわりが始まっている。2017年にスペシャルサポーターに就任。2018年にはパラ駅伝会場でチャリティーソング「雨あがりのステップ」を披露し、売上全額を寄付している。金額は2300万円を超えた。その間、さまざまなイベントにも参加してきた。

そんな経験を踏まえて、3人のおすすめの競技はなんだろうか。

草彅:格闘技(テコンドーや車いすフェンシングなど)は迫力があります。

稲垣:車いすラグビー。車いすに乗せてもらって、タックルを受けて吹っ飛んでしまった。

香取:ゴールボール。声を出しちゃいけないシーンがあって、ここがおもしろい。得点を上げたら声を上げる。僕も経験したけど(ボールが)痛くて怖い。選手も「痛いし怖いですよ」と言っているし。

稲垣・草彅・香取の3人は来年の東京2020パラリンピックに向けてIPC特別親善大使にも任命されている(編集部撮影)

会見後、代々木公園サッカー・ホッケー場に設けられた特設会場で車いすテニスの体験デモンストレーションにも参加した。

これからも、3人でパラリンピックに向けて、さまざまな発信をしていくのだろう。「芸能界のルール」もあるのだろうが、こうした活動は3人を含めて芸能界の中でも、もっと広がっていいのでは、と思う。

香取は「東京パラリンピックが終わった時が、始まりだと思う。(社会が)変わるチャンス。その始まりの瞬間を盛大に迎えたい」と話した。そして、言葉を聞くよりもやはり実際に見てみること、がいちばんなのだろう。ということで、我が家も3競技のチケットを申し込んでみた。当選するだろうか。

(文中一部敬称略)

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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