森ビル、虎ノ門「第2ヒルズ」に勝算はあるか

総事業費は六本木の2倍、30年計画の成否

竣工から遅れること7年。最初の協議会設立から30年が経過した今年8月5日、虎ノ門・麻布台プロジェクトの工事がようやく着工に至った。

「『森ビルさんは失敗しないね』と言われるが、それは成功するまでやめないからだ。他のプロジェクトを含めて、やめようと思ったことは一度もない」(辻社長)。

ちなみに、森ビルは今年2月、「虎ノ門麻布台ヒルズ」や「虎麻(とらあさ)ヒルズ」の商標を特許庁に出願しているが、同社は「正式名称については未定」としている。

一帯ではホテルやマンションの開発計画が続々

「競争に勝っていかないと都市は衰退する。ヒト・モノ・カネを集める磁力となる街が必要だ」。辻社長は国をまたいだ都市間競争の時代だと説く。シンガポールや香港、上海、ニューヨークなど世界の名だたる都市との競争に東京が打ち勝つためには、1つの街の中にさまざまな機能を集積させることが必要だという。

オフィス、マンション、ホテルなど複数の再開発が同時進行している

その言葉どおり、周辺では大規模再開発が並行して進んでいる。今年12月には森ビルが手がける虎ノ門ヒルズビジネスタワーが竣工する。貸室面積約9.4万平方メートルと大型のオフィスビルだが、ほぼ満床のようだ。

虎ノ門・麻布台プロジェクトではオフィスや商業施設のほか、計1400戸の住宅や120室のホテルも設けられる。隣接地では森トラストが23階建てのマンションを建設しているほか、野村不動産もホテルオークラ東京別館を43階建てのタワーマンションへと建て替える計画が持ち上がる。さらに周辺では虎ノ門病院やホテルオークラ本館の建て替えも着々と進むなど、虎ノ門エリアの機能が向上し、医療や宿泊需要を一層取り込めるようになった。

交通の要所としての存在感も増す。2014年の環状2号線虎ノ門―新橋間の供用開始を皮切りに、虎ノ門ヒルズ森タワーの竣工によって羽田空港への直行バスの運行が開始された。2020年には東京メトロ日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅が供用開始となる予定だ。

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