第2回 こんな課長は外される

部下に仕事を振れない「抱え込み」課長

長年在籍している組織の中でそのまま昇進・昇格した、いわゆる内部昇格の課長は、自身で仕事を抱え込む傾向にある。
 筆者がこれまで見てきた昇進1年未満の課長のほぼ7割がこのタイプだった。
一見すると自組織の実務に精通している課長自身が行ったほうが、処理速度が速く効率的に見える。しかし会社が課長になって頑張ってもらいたいのは、組織のマネジメントである。
 ところが、新任課長の陥りやすい罠として、これまでの仕事ぶりの延長線上で頑張ろうとする傾向が強い。
 かくして自身で抱える業務量が増え続け、多忙を極める。

そんな課長に対し部下は自分の業務上の相談がなかなかできず、組織全体の業務が滞り、意思決定が進まない状態に陥る。
 次に上から降りてくる業務も自身で抱え込み、業務量はさらに増える。
 丸投げ課長の組織とは逆の現象が起き、部下の手が空くことになるのだ。
 部下も遊ぶ訳にはいかないので、無自覚のうちに優先順位の低い仕事に手をつけ出し、組織全体の生産性が悪化する。

課長本人は頑張っているので、意外と充実感があったりするのだが、その上の上司からは、部下に仕事が割振れない、部下に指導できない“ダメ課長”のレッテルが張られることになる。
 20年くらい前の課長なら組織全体のマネジメントに専念していればよかったが、現代の課長はいち担当者としての実務もこなさなければならない。
 いわゆるプレイングマネージャーであるが、両立できている課長は極めて少ない。9割の比率で担当レベルの仕事に追われ、かろうじて1割程度の時間をマネジメント業務に割いているのが関の山だ。

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