「話をスルーされがちな人」に欠けている視点 聞き手は聞くメリットを感じていない

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この型は、まず聞き手側のメリットをしっかり説明し、聞き手の欲求をかき立てることを目的とします。「説明を聞くメリット」とは、説明を受けることで聞き手にどんなよいことがあるかということです。これをまず伝えることで、説明の中身(ネタ)を聞き入れる態勢が、初めて相手に整うのです。

「話や説明を聞くメリット」は、聞き手自身が気づいていない潜在的なニーズになっていることも多々あります。だからこそ、それを言語化して明確に伝えることで、説明を聞いてもらうモチベーションを高めるのです。

「メリット訴求型」の4つのステップ

この型を使うときの具体的な手順が、以下の4ステップとなります。

Step1:相手の問題点をあぶり出し、メリットの存在に気づかせる
Step2:すでに説明を聞いた人の成功事例を紹介し、聞き手の頭の中に絵を描かせる
Step3:自分がそのメリットを提示するに値する人間だという理由を説明する
Step4:メリットを享受できる具体的なステップを説明する

 

この手順を踏みながら聞き手のメリットをしっかり説明していくだけで、相手は驚くほど「説明を聞くメリット」を理解でき、さらに、話の内容に大きな価値を感じてくれるでしょう。

それでは、「メリット訴求の型」の4つのステップを、1つずつ説明していきましょう。

Step1:相手の問題点をあぶり出し、メリットの存在に気づかせる

ここではまず、聞き手に「解決すべき問題があるんじゃないですか?」と教えてあげることから始めます。意外にも本人が自覚していない、つまり潜在的なニーズになっていることのほうが多いのです。

例えば、私が企業のコンサルティングをするとき、自社で解決すべき課題をクライアントが自覚していないというケースは多々あります。私のほうから仕掛けてクライアントの潜在的な問題点に気づいてもらい、それを解決するメリットを説明しないと、解決策の提案そのものに聞く耳をもってくれないのです。

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