『ボーナス過去最高とは言うけれど』(34歳男性) 城繁幸の非エリートキャリア相談
処方箋:『世代間格差を埋める会社と埋めない会社』
ただ、この流れには大きな問題が一つあります。
賞与重視で行くのはしょうがないにしても、ご指摘のように、ベースとなる基本給の低い世代はやってられないわけです。既に上がりすぎた世代のしわ寄せまで、若い世代に背負わされているようなもんですね。
理想的な解決法としては、もう年功給は廃止して、職務給に一本化することですね。あるいは、全従業員の基本給を見直した上で、世代間の格差が生じないよう、世代ごとに定期昇給を維持していくというのも手です(どっちが相応しいかは、業種と経営方針によります)。
お話からすると、あなたの会社は、上記のような血を流す改革を避け、若年~中堅層にしわ寄せすることで、トータルのつじつまを合わせようとしているように思えます。
ただ、それでは抜本的な解決には程遠いでしょう。
これだけ転職が一般的になった今となっては、負担を嫌う若年層は容易に他社へ流出します。そもそも各社が求人数を増やす中、新卒の確保すらままならないはずです。
会社が今後も小手先の対応に終始するなら、会社の未来はあまり明るいものではないでしょう。経営者や組合に意見してみて、手ごたえがないようなら、転職することをオススメします。なんといっても今は売り手市場ですから、他に良い条件の会社はいくらでもあるはずです。
古い神輿はとっととほうり捨てて、ご自身のキャリアを設計してください。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら